2012.04.18
「JAL」と「ANA」対比!JALは、経営姿勢を変えられるか?
週刊ポスト5月27日号の「JALvsANA 空の覇権十番勝負」という記事を読みました。「経営の姿勢の違い」に焦点を当てている点が、興味深いものでした。
思えば、もう25年になりますが、ANAが国際線に乗り出してきたとき、「ビジネスクラスの座席アブレストをJALより一席少なくして勝負に」出ました。その頃JAL社内では「あんなことをして採算がとれる訳はない!」ということが現場まで浸透されていました。しかし、数年後にはJALが追随することになったと記憶してます。
機体のペイントもANAの小学生から募集した「クジラ」が初めてで、JALは、「ディズニー」で追随しました。
まだ、完成品もない「ボーイング787」にローンチカストマーとして世界で一番早くオーダーした度胸がありました。
などなど「経営スピリット」という視点では、相当な差異があります。
週刊誌では、良く使われる手法だとは思いますが、記事中に「JAL関係者」あるいは「広報」と微妙な使い分けがあって、この辺がまた微妙不思議なところです。
ボーイング787はANAの大宣伝にしてやられたとJAL関係者
2012.04.17 07:00 newsポストセブン
最新鋭機B787の導入・運航開始、LCC(格安航空会社)の市場拡大など航空業界に大きなうねりが起きている中、日本航空(JAL)と全日本空輸(ANA)の経営戦略は対照的だという。ここではB787について解説する。
* * *
最新鋭機として注目を集めている「ボーイング787(B787)」。中型機ながら燃費効率を高め、大型機並みの航続距離を誇る。
昨年9月、日本では1番機となるB787が納入された先はANAだった。ANAはローンチングカスタマー(立ち上げ顧客)として関わったことを前面に出してアピールし、国内では「B787といえばANA」という印象が強くなっている。
JAL関係者はこう反論する。
「開発にはJALも関わっていたのに、ANAの大宣伝にしてやられた。初期不良などのリスクが伴うので、経営再建中の当社にはANAと1番機を争うその余裕がなかったということです。しかし、4月22日のボストン便就航を皮切りに“JALのB787”をアピールしていきたい」就航路線についても両社の方針は対照的だ。
「長い航続距離のメリットを活かすため、国際便でしか使わない」という方針のもと、ボストン、サンディエゴ、ヘルシンキへの就航を発表したJALに対して、ANAは国内便でも飛ばしている。
「客室内の静かさや気圧などの環境面で、B787は格段に優れています。それを一人でも多くのお客様に体感していただくために、国内便に投入しています」(広報室)
利用機会の多い国内線だけに「B787といえばANA」のイメージをJALが打破するには時間を要するかもしれない。
取材■前屋毅(ジャーナリスト)
※週刊ポスト2012年4月27日号

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