2011.07.26
今頃「津波対策」とは・・・?」「大地震でランウェー損壊した場合は、どうするのか」への
「国交省の沿岸空港津波対策」なるものが発表されたようです。
仙台空港を例にとっても、3.11の時間が「幸い」しただけで、本来「JAL機」が巻き込まれていてもおかしくない状況でした。ANA大阪行き便も離陸と同時に地震がきました。
原発は、54箇所で、いずれも過疎地で沿岸部に増殖しました。当面のカネです。
航空界とて、98もの空港のうち、沿岸部は約40ヶ所。新幹線や高速道とのバランスも何もなくひたすら、アメリカの圧力と一部建設会社のために特需を与えたようなものです。
さて、今日のニュースでは、「沿岸部の空港に津波対策をとる」と国交省。
津波も心配だが、格安も含め、重要路線は、限定された時間帯に、日本の上空にうんかのように現れるのです。
ホットな時間、アジアを深夜に出ると午前6時以降の山、昼前の「ヨーロッパ・北米路線」14時以降から18時までは、国際線の到着ラッシュ、というのがこれまでの風景ですが、これに上乗せして「格安のエアライン」が加わり、本当に管制官が捌けるのか、と不安な気持ちになっているのに・・・「今頃津波対策?」遅い遅い遅い!!!
第一、主要な空港でランウェーが亀裂などで破損していたら、莫大な数の到着便は、着陸するべき空港もなく、燃料切れで、不時着・海上着水と言う事態にもなりかねません。
航空政策が「安全規制」を甘くして、「格安」への規制緩和ばかり進めてきた「ツケ」がやがて回ってくることになるでしょう。
中国の新幹線脱線事故とその後の対応(証拠隠蔽)を笑ってばかりいられないのが日本のお寒い航空政策なのです。
しばらく、筆者・体調不良のため、筆先が止まっていましたが、本日より
◎B-787機の光と影
◎ANA・エアアジアなどの「格安」が、航空界・旅行業界・社会の経済的動きなどを見ながら、どういうインパクトを与えるのかの解析
などをこれから、厳しい視点でコメントを順じ発したいと考えております。
沿岸空港に津波対策 38カ所、避難や設備 国交省検討
2011年7月25日 朝日夕刊
東日本大震災での仙台空港の津波被害を受け、国土交通省は沿岸部にある空港の津波対策の検討を始めた。沿岸部の低地に空港は38カ所あるが、これまでは津波被害の想定すらなかった。有識者の意見などを踏まえ、地震発生から津波到達までの間の避難方法・設備両面の安全確保策を8月にもとりまとめる予定だ。
国交省によると、空港は震度4以上の揺れを観測すると閉鎖し、滑走路の状態などを点検したうえで再開する。だが、津波警報が出ると空港職員は建物内に退避する決まりで、この間、滑走路上の旅客機は身動きが取れなくなる。
実際、仙台空港でも地震後、職員はターミナルなどに避難。約1時間後には津波に襲われた。仙台空港に隣接する海上保安庁仙台航空基地では、小型機など4機が津波にのまれた。
「結果的に遅れが幸いしたとしか言いようがない」。日本航空仙台空港所の柴原雄太所長はそう振り返る。3月11日、地震が発生した午後2時46分は、普段なら大阪からの日航機が到着する時間帯。この日は予定より1時間遅れで大阪空港を離陸した直後だった。
地震の5分前には、大阪行きの全日空機が仙台空港を離陸。仙台を拠点とするアイベックスエアラインズ(IBEX)機は離着陸訓練中で上空に。駐機場からはちょうど、旅客機が姿を消していた。同空港を離着陸する旅客機は当時、1日80便以上で、1機もいなくなる時間帯は深夜も含めてほとんどなかった。
仙台空港の地元、名取市が配布した津波マニュアル上では滑走路の手前の堀で波は止まる想定だった。国交省は「空港に津波が到達する想定がそもそもなかった」と認める。対策委員会では、津波到達までの滑走路チェックのあり方などを検討。航空機が流されないよう「いかり」のようなものが設置できるかどうか、なども話し合う見通しだ。
国交省によると、沿岸部で標高20メートル以下の空港は仙台(標高1・7メートル)の他にも羽田(同6・4メートル)や中部(同3・8メートル)、関西(同5・3メートル)など全国に38カ所あり、全空港の約4割を占める。
ただ、対策をまとめるのは容易ではない。地震から津波までの時間はまちまちで、離陸にかかる時間は空港によっても異なる。元日航機長で航空評論家の小林宏之さん(64)は「後で法律違反に問われるかもしれないが、安全のためには滑走路が閉鎖されていても飛ぶ、という決断もあり得る。マニュアルや規則で何でも決めると機長の決断を縛ってしまうことになる」と言う。(永田工)■標高の低い空港
空港名(都道府県) 標高(メートル)
1 岡南 (岡山)※ 0.0
2 新潟 1.4
3 米子 (鳥取) 1.6
4 仙台 (宮城) 1.7
4 佐賀 1.7
6 出雲 (島根) 1.8
7 徳之島(鹿児島) 2.3
8 長崎 2.4
9 広島西※ 3.0
9 大分 3.0
※は定期便が就航していない空港

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