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2010.06.30

「これでは、JALは再建できない!」と陰鬱に・・・・。

~「ガイヤの夜明け」6月29日OAを見て、唖然としました。~

国際線の赤字の原因は、どこにあるか、と言えば、本質的に運航経費さえ賄えない「価格破壊」の「低運賃構造」に産業としての問題があります。これは、JALだけの問題ではなく、日本ではANAでも抱えている根本的な問題です。

更に、一見「満席の搭乗率」で運んでいても、「代理店への支払い・トランスポーテーションへの支払い」などを引いていくとどうみても、ハワイ線などは、1~2万円の売り上げしかないことになり、その上、「マイレージ利用者」が搭乗すれば、実質的な収入は、大きくダウンします。利用者にとって魅惑のマイレージも、エアラインの収支から言えば、帳簿外にある「いつ行使されるかも予見できない帳簿外の債権」になる訳で、自社のカードで乗客を囲えば囲うほど、この債権も膨らむという矛盾を抱えているのです。

国際的にも、世界のネットワークを広く持つナショナルフラッグ級のエアラインが共有する問題でもあり、現にアメリカでは「チャプターイレブン=連邦破産法」の助けを借りなければ、大エアラインは、立ち行かなくなっています。

ヨーロッパでは、「EU」と言う経済圏で、こうした危機に対応し、「エールフランスとKLMオランダ航空、ルフトハンザとスイス航空」と言うようにナショナルフラッグにこだわらず、統合協力が進んでいます。

更に、すべての路線を自社で飛ばすよりも、「アライアンス」の助けを借りることで、路線の見直しが行われているのであり、10年も前から激動の動きをしています。

その中で、「JALは?」と言えば、こうした情勢に対応できず、と言いますか「JAL中心のアライアンスでなければ・・・というような経営者の驕り」から、世界の航空の流れに取り残されました。

ちなみに、ANAは、こうした流れをキャッチして、JALに先行すること8年、現在もっともアライアンス効果があるといわれる、「スターアライアンス」に加入してきました。まさに、経営の能力・センスの差と言っても過言ではないでしょう。

現在のJALの動向は、国際線10便撤退という再生案がでていますが、国内線と違って国際線の場合は、収支のプライマリーバランスが合っても、路線を縮小すれば、「ネットワーク縮小」という信頼性・利便性を欠くことになる問題もあります。事業事態がシュリンクしてしまうのです。ここが「アライアンスと掛け合わせて考える」場面で、大変難しい局面です。

参考までに言えば、ANAの伊東社長は、「JALの国際線を引き継ぐ意思はない。効率・社内風土を考えれば、国際線はANA自らの選択で路線を拡大してゆく」と言う趣旨で内外に社としての考え方を明らかにしています。(文春6月号)

番組では、「去りゆくジャンボ機」」という映像が映し出されていました。JALマークが消されて白い塗装が施されてゆく事態に接する担当整備士の気持ちはいかばかりか、と言う思いがいたしました。

1970年にグループ運賃で大量輸送を成し遂げた機体は、JAL発展の礎ともなったツールでもあります。

「燃料効率が悪い」という口上で、叩き売られてゆくのは、逆に言えば、この機体を購入して活躍させる場があるということでもあります。「会社が破綻」している中で、莫大な費用を要する新機材購入ばかりを考えるのは、本当に正しいのでしょうか。大いに疑問のあるところです。

さて、私が「驚き!」「呆れた・・・。」のは、・・・・・??

精鋭の現場幹部で編成した「特命チーム」なるものが出していた問題提起です。

客室乗務員が「ホノルル線」について、調査し、再生への新たな問題提起をしている場面がありました。

ホノルル線は、かつてJALにとって最大のドル箱路線でした。JALで運び、JALPAKなどのツアーで囲い、おまけにツアーでは、JAL系ホテルに泊まらせ、デューティーフリーもJAL系列、更に機内では機内販売、とすべてが「JAL」に集まってくる仕組みでした。旅行代理店に対しても供給座席より需要が上回るという「JALの売り手市場」でした。

従って、費用対効果など考えず、あらゆる思いつきを数十年も繰り返してやってきました。エコノミークラス需要は、当然「家族連れ」でした。

私がさらっと思い出せるだけでも、「アロハキャンペーン」「ジャロハキャンペーン」「インスタントカメラで乗務員と写真を撮る」「空港職員と乗務員がアロハやムームーを着用する」更に「リゾッチャ」なる造語でキャンペーン、などなどです。

その年ごとに同じようなことをやって、実際の現場では「そんな金をかけて、本当に集客に効果があるの?」という声があっても、費用対効果など「うやむや」で、そのキャンペーン担当リーダーが昇格してゆく、という歴史です。

場面は変わって、JALとしていっときは、毎日、日本各地から11便がハワイへ向かっていたというほど、由緒ある路線でした。しかし、タイ人CA主力の子会社「JAZ」路線となり、もはや外国各社と機内にたいした違いはない状況になっていました。ちなみに、ANAは一日一便で永らくやってきています。JALの牙城に入り込める要素などなかった訳で、大事な発着枠は、北米・ヨーロッパなどに向けられてきました。

本題に戻りますが、この精鋭特命チーム(クロスファンクショナルチームというらしい)の一員である、CAが、ぱらぱらと「旅客からのコメント」リストを見ながら、「子供に関するお客さんからのコメントが多いことに気がつきました」とあたかも大発見をしたように語っていたことです。何を今更いっているのでしょうか。更に、「機内で保育士や看護士の資格を持っている人はバッチをつける、とかして独自性を出して、客とのコミュニケーションをはかったらどうか」などと語っていたことです。

散々、選べるワインの数などありもしないのに、「ソムリエ」バッジをひけらかすあのやり方は、とっくに破綻・形骸化している教訓などはは身に着けていないのでしょうか。

更に更に、この「特命チームの会議」では、空港職員と機内のCAとが同じ雰囲気を出すために同じ服装やハイビスカスを胸につけるなどをするのもいいね」などと本気で話し合っていることでした。アロハやムームーなどJAL本体が運航している1990年代から莫大な制服費用をかけてやっていました。

羽田空港で、ハワイ観光局が「フラダンス」を提供していることに、このチームの一員が何か感動したりしているのも異様でした。ホノルル空港内では、古くはシップサイドでフラの出迎え、今の空港内では、日常茶飯事的に「フラダンスやハワイアンソング」のミニショーが行われているじゃないですか。

とても、エアラインの社員とは思えない発想です。ハワイアンエアラインとハワイ観光局が手を組んで羽田ハワイ路線の需要をごっそりいただこうと言うのは、当たり前です。

昔から今日に至るまで、ホノルル路線の問題点は、

●ホノルル空港に各国から集中的に、早朝に到着するため、イミグレーションが大混雑する。チェックインバゲッジもエコノミークラスは相当時間がかかる。

●旅行代理店は、ホテルチェックインタイム(大体が14時以降)まで、バスによる市内観光 でツアー旅客を引っ張る。そのためには、機内で朝食を済ませてもらわないと困ると言う要望を出す。一方で、旅客は、到着ぎりぎりまで寝かしておいてもらいたいという要望が強い。このため、朝食を出したり、やめたり、パンなどをテイクアウトしてもらったりを繰り返している。

などが、ポイントなのではないでしょうか。

●JTBに相談に行ったりしていますが、JTBも日本交通公社以来のホノルル線のツアーパッキングは、もう容易く儲けられる黄金時代は終焉しており、逆に旅客の動向を聞きたいくらいだと思います。やっていることが、的外れのような気もいたします。

逆に「JALの内規が邪魔をしている」などといわれる始末で、もう、情けないの一語に尽きる状況です。内規とはなんでしょうか?かつてもめていたのは、機内の朝食をお持ち帰りにした場合、その内容にもよりますが「旅客が携行した食品の衛星管理上の責任」と言うことだったように記憶していますが、このようなことを指しているのでしょうか。

●「リゾート路線が盛り上がらない」などと言っていましたが、当たり前です。JAL本体が運航せずに子会社「JAZ」にあの「唯一ファーストクラスのある伝統の72便まで」運航させるようにした、つまりコストカットした経営の方針が厳然としてあることには、言及することもできないのです。なにか「付加価値」をつけてなどと言っていましたが、そんな子供だましでいっときは誤魔化せても、今時の旅客の商品を見る目は、甘くありません。

更に、子供の遊びと思いつきのような問題提起を、経営側に提案をしたら「なかなか評判が良かった」などといっているというではありませんか・・・・。

経営とは、いったい、誰の事を指すのでしょうか。稲盛会長個人を指すなら、航空の歴史にまだ明るくない、ということで理解もできますが、JAL経営陣というなら、なんともお粗末なお話です。

エアラインにいながら「過去の歴史と教訓」も把握できない社員と何もわからない持ち上がり経営陣、これは、映像の切り出し方なのかもしれませんが、IATAの会議で他の外国エアラインから殆ど同情的にいろいろ挨拶されて、ひたすら「サンキュー」しかいえない社長の器ぶり、これもまた、情けないと感じたのは、私だけなのでしょうか。

40年も前から現場が出し続けてきた意見も、旅客の書いたコメントは、1968年当時から今に至るまで専門の部がこれを管理し、まとめていると思います。そういう、記録や傾向は、どのように現場にフィードバックされているのでしょうか。

自分の会社でどの路線でどういうことが行われてきたのかということも、恐らくまとめられていない様子。そして、何も知らないことに疑問を持たない社員群、この現状に、「絶句」開いた口がふさがらないままでした。

この番組は、当然JAL協力の下に撮影され放映されることになったのでしょうから、JALとして事前に内容を知っていたと推察されますから、なおさらのことです。

大体、営業・運航(パイロット)・客室などから集められたチームのようですが、どだい、これまでの経営方針に社内で異議を唱えたこともなく、問題提起さえしたこともない方々で構成されているに違いないでしょうから、(そうでなければこのような場面に起用されることもないはずですから)「なるほど・・・。」という場面は、はじめから期待できないと言い聞かせてはみたものの、なのですね。

従って、会社自体の経営方針のどこに誤りがあったのかということも共通認識がないことから、「再建へ向けて、社内からは、何の反省も総括も出ては来ないだろう」と思いましたが、あまりの「稚拙さ」と「問題意識の浅さ」に、「こりゃあ、駄目だ・・・・。」と改めて深いタメ息をつきました。

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2010.06.19

「ANA経営」のいうことは、正論だと思います。しかし・・・。

公的資金を仰いでの「日本航空再建」に対して、ANAも既に「赤字計上」をしていることもあり、月刊「文芸春秋6月号」誌上や、内外への記者会見での「ANAの社長発言」は、殆ど的を射ている様に感じます。

その中で、特に、「公租公課が高すぎて日本の空港をホームとしている日本のエアラインは、収支上のハンデが高すぎる」と言う問題は、航空経営がこぞって指摘要求すべきテーマだと思います。これまで、声高に「日本の税制度是正」を発信してきたのは、なぜか、ANA経営のほうが目立っています。

なぜ、JALも航空経営としての立場に立って、ANAと連合してでも強く主張しないのか、常々訝しい思いをして参りました。

  日本航空:着陸料など公租公課軽減の要望書提出

毎日 6月17日
 会社更生手続き中の日本航空と、同社の管財人を務める企業再生支援機構は17日、航空機燃料税や着陸料などの公課負担の軽減と、路線運航費補助拡充に関する要望書を政府に提出したと発表した。

 要望書では、日航が08年度に支払った公租公課が1722億円に達し、売り上げの1割を超えたと説明。世界的にもまれな航空機燃料税や、海外主要空港に比べて高い着陸料について「自助努力の及ばない問題」と大幅な軽減を求めた。また、一部路線で補助を受けながら恒常的に赤字の離島路線についても、「航空会社の財務を棄損しない程度」の補助拡充を訴えている。 14日に菅直人首相と財務、国土交通、総務の3閣僚あてに提出した。日航は8月末に提出する更生計画案のとりまとめを急いでおり、会社としての考え方がまとまったため、要望書を提出した。

しかし、「日航破綻に至るまでのヒストリー」をよく吟味すると、巨額赤字の原因は、

☆政治と官僚にいいように翻弄されてきた空港整備勘定で税金を徴収し、98の地方空港

  を作り続けてきた。こうした中で「政治・官僚」との馴れ合い癒着から生まれてきたもの

1.98の空港建設とJAL(JAS)ANAへの就航路線確保

2.国際国内とも、あくまで発着枠認可は、航空局の手にある

☆JAL兼子社長時代の「放漫経営」とその経営方針と染まってきた幹部の責任は、

  いまだに問われることもありません。

放漫の中身とは、

ギャンブル

●80年代、「10年固定のドル先物買い」で2000億円以上の損失・・兼子元社長体制

●2008年「燃油ヘッジファンドの先物買い」で2000億円以上損失・・西松元社長体制

営業方針の誤り

●国際・・・「航空アライアンス」加入拒否/ANAに遅れること8年で削減できた額は

       換算すれば、1000億円単位になるだろう。

●国内・・・「クラスJ」創設「スーパーシート廃止」。上顧客をすべてANAに獲得される

      結果となり、JALの国内線衰亡のはじまりとなった。対費用効果、顧客の動き

      など発表公開もなく、誰も責任を取らず。(現在の取締役・部長クラスが

      企画した)

●国内・・・「JAS統合」 「破綻への引き金」・・・・兼子元社長体制が推し進めた

ちなみに、ANAの主張に対して、公の場で日本航空側が反論ひとつしているのを拝読したことがないは残念です。

現在、「再建」に当たって、メガバンクの感覚的感想に怯えて、「日本のナショナルフラッグとして日本の足を背負ってきた苦悩と高額新鋭機材多量購入などに際しての

純民間エアラインでは想定できない政治的の問題も、すべて、明らかにして、「国と官僚

の責任」を明らかにすべき時が来ているのではないでしょうか。

もはや、居残った経営幹部」では、そういう機能も作動できない状況になっているのでは

ないかと不安がよぎります。

それにしても「日本の国民の足となる国際線のエアラインは、どうあるべきか。」という

基本的青写真」のないまま、路線縮小・大幅現場人員カット・パイロット訓練停止など

だけが、メガバンク・財務省の「コメントとささやき」で遂行されてゆくのは、

「亡国・亡航空」の営みと憂うるばかりです。

羽田空港:米国路線枠で攻防…全日空と日航

毎日新聞 2010年5月26日
 羽田空港に10月末、国際線定期便が就航するのを前に、米国路線の発着枠配分を巡る全日本空輸と日本航空のさや
当てが起きている。日系航空会社の割り当ては1日4便で、これまでなら日航と全日空が2便ずつ分け合うのが普通だったが、全日空は「日航の経営悪化の元凶は国際線」と全4便の割り当てを求めている。全日空は公的資金を投入された日航への批判を強めており、2社のバトルは当分続きそうだ。【寺田剛】

 全日空の伊東信一郎社長は26日の定例会見で「(米国路線の)羽田枠はすべてやりたい。(会社更生手続き中の)日航が展開することへの異議、航空連合のバランスをかんがみて要請した」と述べ、国土交通省に4便すべての割り当てを求めたことを明らかにした。このほか、シンガポール便などの開設も検討する。

 羽田の国際線はアジア向けチャーター便に限られ、成田空港とすみ分けしてきたが、滑走路増設に伴って1日80便の国際線定期便枠が設けられることになった。米国路線8便は日系と米系が半分ずつで、既に日航はサンフランシスコ便とホノルル便の開設を表明。しかし、全日空はこれに「待った」をかけた。

 全日空が全便の割り当てを求めた背景には、航空連合間の競争がある。米系の4便枠は、日航と同じ国際航空連合「ワンワールド」に所属するアメリカン航空(1便)など計3社が米航空当局から認可されている。全日空と同じ「スターアライアンス」のユナイテッド航空は外れ、米国路線を「成長ドライバー」と位置付ける全日空の危機感が強まった

 一方、日航の大西賢社長は25日の会見で、「(日航は)米国線の発着枠で過度な要求をしているというが、グループ再生に必要だ」と主張。国交省は両社に2便ずつ割り当てる方針で、全日空の主張がどこまで認められるかは不透明だ。

 一方、日航に投入された公的資金の使い道を巡るせめぎ合いも過熱している。

 伊東社長は、公的資金の使途は路線維持などに限り、競争力向上につながる機材更新は抑制すべきだとの立場で、使い道の情報は公開されるべきだ」と指摘。日航の瀬戸英雄管財人は25日、「新機購入は再生に不可欠だ」と主張し、両社の意見は対立している。

発着枠

 滑走路などの設備に応じて空港ごとに発着回数が決まっており、就航を希望する航空会社の申請に基づいて国土交通省が認可する。羽田空港の国際化では、政府と海外の航空当局は1日あたり昼間40便、深夜早朝40便の計80便を国際線に割り当てることでほぼ合意。日系航空会社と外資系航空会社が40便ずつ分け合い、日系は国交省が、外資系は相手国の航空当局が認可する。国交省は9月にも日航と全日空から事業計画の提出を受け、9月末までに認可する見通し。

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2010.06.16

日本航空再建問題2:「間違った経営」に加担したと思う者は、職を辞すべき!

日航削減、3600人上積み 再生計画案

2010年6月14日  読売新聞
計1万9300人に 人件費1280億円圧縮、

 会社更生手続き中の日本航空は12日、1月に公表した再生計画で2012年度までに約1万5700人としていた人員削減数を3600人上積みし、1万9300人とする方針を固めた。12年度末の従業員数は、経営破綻(はたん)前に比べ、4割少ない約3万2600人とする。8月末に東京地裁に提出する更生計画案に盛り込む。年間の人件費を12年度までに約1280億円圧縮する体制を整え、安定的に黒字を確保できる経営体質への転換を急ぐ。

 日航は会社更生法の適用を申請した1月の再生計画で、12年度末までにグループ全体の従業員のうち約1万5700人を削減することを打ち出した。だが、金融機関などから「削減が不十分だ」と指摘されたため、削減数を大幅に上積みして計画も前倒しする。

 今年3月末までですでに約3000人を削減しており、今年度中にさらに約1万6000人減らして、上積み分を加えた人員削減のほとんどを今年度末までに終える。リストラの強化で、金融機関から更生計画案への同意を取り付ける考えだ。

 人員削減の上積みは、国内線と国際線からの路線撤退を当初の計31路線から計45路線に拡大させたことで可能になった。今年3月に募集した特別早期退職には、想定の2700人を大きく上回る4000人が応募しており、今秋以降も数千人規模の特別早期退職を募集する。ただ、運航の安全面に配慮し、パイロットや整備部門よりも子会社の売却に伴う人員削減を優先させる方向だ。

 日航は、赤字が続いている連結営業利益を11年3月期には約250億円の黒字への転換を目指す。人件費を含む大幅な経費削減を加速し、連結営業費用を09年度比で約4860億円減らし、13年3月期には連結営業利益を約1170億円に増やす収支計画を新たに立てている。

(2010年6月14日  読売新聞)

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2010.06.15

日本航空再建問題:再生の鍵は?

「日本航空の再建への道」の経過はどうなっているのだろう」と言うのが一般的となっています。

企業再生支援機構(管財人)とJAL経営が、この6月には再建案を策定して、裁判所に提出する、ことになっていましたが、8月まで延期された、と言う経過です。

三大メガバンクから、もっと国際路線をカットせよ、人員を更に5000人削減せよ、というコンプレインを受けての「再度の再生案」を用意した模様です。

メガバンクや財務省・国交省などの思惑や、ANAからの突き上げなど複雑なプレッシャーによって、再生案がつくられると言う事態です。

「無駄な出血を止める」と言う点で当面の赤字路線カットや、本社からの天下りのためにあるような業種が似たような子会社を整理統合するなどは、止むを得ないにしても

長期的な「JAL復活の展望」へは、

1.国際線のネット網のあり方(アライアンスと自社ネット網のバランス)

2・国内線の採算基幹路線と社会的使命を持つ地方生活路線の問題

3.オープンスカイに対して、日本のエアラインとしてどう対処するかの具体的方針

4.JAL・ANAの競争と住み分けをどう考えるか

5.公租公課(高い航空機燃油税)には、政府にどう詰め寄るか

6.過去の放漫経営の事実と責任の取り方をきちんとする

  ⇒全社・運航現場のモチベーションアップ

7.現場の声が直接あがる労使関係を重視して、これまでの労務政策を整理する。

8.「羽田ハブ化」と「成田強化」を同時進行させるには、エアラインとしてどう対応するか

などの「青写真」がどうしても必要です。3年間で黒字に転化するためには、最低の条件とも思えます。

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日航更生 コスト減で回復狙う
「燃油費」次第 不透明さも

(2010年6月15日  読売新聞

 経営再建中の日本航空が、2012年度に9%超の営業利益率を目指す更生計画案を策定していることが明らかになった。日航には、高コスト体質からの脱却を銀行団にアピールすることで、更生計画案への賛同を取り付け、融資枠の借り換えなど資金支援に応じてもらう狙いがある。ただ、燃料費の高騰などの不透明な要因もあり、高い利益水準を維持できるかどうかは未知数だ。(白櫨正一、森田将孝)

ビジネス需要期待 更生計画案によると、売上高にあたる営業収益は、12年度の国際線の旅客収入が10年度に比べて288億円増えて4408億円になる見通しだ。今年10月末に羽田空港の新滑走路の利用が始まり、日航に割り振られる国際線の発着枠が拡大するためだ。日航は、10月31日から国際定期便として、サンフランシスコやホノルル、パリなど5路線を新規に開設する。羽田空港は首都圏に近く、便利なため、日航は「客単価が高いビジネス需要を取り込む」ことで増収を期待している。

 一方、営業費用で最も削減効果が高いのは、約2割を占める航空燃油費だ。ただ、世界経済が回復に向かえば原油相場は高止まりする可能性が高い。原油が高騰した08年度の航空燃油費は、07年度比で2割も上昇して、608億円の営業赤字となった苦い経験がある。

 10年度に入り、燃油価格は2~3月の1バレル当たり80ドル台から4~5月の91ドルに上がっている。12年度までに燃油費が想定の範囲内で収まるかは分からない。

 また、破綻(はたん)前に策定した再建計画は、新型肺炎(重症急性呼吸器症候群=SARS)や新型インフルエンザの流行で計画は未達に終わっている。

「相当高い数字」
 こうした想定外の事態がないことを前提に計算された営業利益率9%台はかなり高い水準だ。乗客へのサービスなどを徹底的に合理化し、利益が見込める路線だけに絞り込んでいる海外の格安航空会社などが達成している利益率を上回るからだ。このため、市場関係者には、「日航の営業利益率の目標は相当高い数字だ。売上高などの見通しも甘いと言わざるを得ない」(アナリスト)と指摘が出ている。

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2010.06.10

大学(拓殖)の若者たちと交流しました。

拓殖大学八王子キャンパス「世界の中の日本」講座で、「日本の民間航空の現状から世界を見る」と題して講演をいたしました。(5月12日)

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学部学科を超えた300名ほどの若者たちは、先行きの「就職戦線不透明」と言う背景もあってと思いますが、真摯に話を聞いていただけたようです。300名ほどのリポートをすべて拝読したことで、更に「若者のまっとうさ」を確信することができました。

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「講演」と言うよりも、「若者たちに力を貰った」と言うほうが正しかったようです。

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工学部学生諸君とも懇親

日本の民間航空の現状から世界を見る・・・・レジュメ
            

1. 最近の「NEWS」と「航空」:

□アイスランド火山噴火とその経済的影響影響
□ギリシャ経済危機→サブプライム・リーマンショック以後のユーロ圏(EU)経済・アメリカ議会ゴールドマンサックスの責任追及
□ポルトガル・スペイン・フランス・ドイツ
□「JAL破綻更生法適用」「ANA赤字」
□ その他最新のニュースから

2. 世界の航空情勢の特徴

■航空の規制緩和は、どういう変化をもたらしたか。
□ アメリカでは・・。
□ ヨーロッパでは?
□ アジア・ミドルイーストの成長
■ マイレージについて
□ その功罪
■コードシェアから「アライエンス」と言う航空連合へ

3. 日本の航空の現状

□「日本航空破綻」の実状
□ 国際運賃値上げ
□ 各種割引と国内運賃値上げの関係
□ JAL・ANAの二大グループによる競争激化

■ 課題
□ 低運賃と安全・快適の整合性について
   ・コスト削減と利用者への見えないインパクト
□ 空港問題
   ・ アジアのハブ空港としての要件
        羽田の4本目D滑走路で発着回増
        成田2万回増
        関空と伊丹と神戸空港

※最近、JAL関係者と思われるブログで、拓殖大学における私の立場について、誹謗中傷が書かれていると報告を受けましたので念のため以下を添付いたします。

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菅総理は、どのような「航空政策」を打ち出すのか、見守っています。

菅総理は、就任直後の演説で、「最小不幸」「景気・財政・社会保障の一体的推進」などいくつかのキーワードを述べましたが、「100近くの飛行場を作って公共事業の無駄をしてきた」ということも、述べました。航空政策にもそれなりの考えがあるようにも見受けられます。

さて、航空には、「日本航空の再建問題」「羽田ハブ空港化宣言と現実のギャップ」「成田空港と羽田空港国際線との利便上の整合性」「成田開港時の公約であった東京直行成田新幹線の整備⇔リニア」「98の地方空港の多くを廃墟化させないための長期的かつ緊急な方針」

更に、欧米・アジア・ミドルイーストと日本の航空(JAL・ANA」とをどのように競争にさらすのか。オープンスカイ・アジアゲートウェーは、日本にとって本当に国益となるのか。

普天間にも繋がる「日米航空協定」の不平等をどこまで是正できるのか。

など、この数十年遅滞してきた航空政策を、国益を満たしかつ現実的な側面で是正し、大胆な判断のもと、整理一新することが迫られています。自民党政権の下で金科玉条のように持ち上げられてきた「規制緩和」が、「スカイマーク」での事例からみても、安全を脅かし、雇用とモチベーションをどん底まで落とし込んだ「総括」を一度はするべき状況下にあるのではないでしょうか。

●日本のエアラインの国際競争力を阻害しているのは、外国に比べて高額な「着陸料」、世界に類を見ない航空機燃料税などの存在がある。このような公租公課(税金)が高すぎる日本では、各航空会社の収支を圧迫する原因になっている。これでは、エアラインとしてハンデがありすぎる。」と言う趣旨で、文芸春秋6月号誌上「ANA社長の決意!」では、ANA伊東信一郎社長が述べています。ANAとJALが国に支払っている航空機燃料税は、合わせて年間約一千億円にもなります。

エアライン経営者が、政府に対して厳しくものを言う、という姿は、これまでなかなかお目にかかる光景ではありませんでしたので、新鮮です。

(ちなみに、航空労組連絡会では、20年も前からこの事態を指摘していました。まさに、労使現場の声であり、事実を知れば利用者の声となることは、必至でしょう

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2010.06.06

成田空港・LCC専用ターミナル建設を検討 羽田空港国際化と併行して。

成田空港に、LCC専用のターミナル建設を計画していることが発表されました。「羽田ハブ論」がメディアを賑わしている中ではありますが、「羽田の国際化」は、一本の滑走路を増やしただけで、にわかにすべてをまかなえる訳ではありません。

「発着枠増」といっても、「井桁模様の4本の滑走路」「複雑な管制対応」「当面10基しか稼動できないボーディングブリッジ」「発着枠の争奪戦」「24時間空港としての騒音拡大」など未知数の問題もあり、オープンスカイ政策を打ち出した以上、日本の首都圏空港の発展強化は、あらゆる角度から進めてゆかねばなりません。

ニューヨークでもロンドンでもパリでも複数以上の大空港が互いを補完しながら切り盛りしています。

そういう意味で、67基のボーディングブリッジを持ち、アジアの中では、「欧米向け路線」をもっとも保持している「成田空港」にも奮闘してもらわねばなりません。

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(毎日。jpより)

成田空港:新ターミナル検討 格安航空会社専用

毎日新聞 2010年6月5日

既存のターミナル 成田国際空港会社(NAA)は、現在ある第1、第2ターミナルとは別に、格安航空会社(LCC)専用の旅客ターミナルビルを新設する方向で検討を始めた。10月の羽田空港の国際線発着枠拡大を控え、「競争力強化にはLCC誘致が不可欠」と判断した。国土交通省も対応を急ぐよう指示しており、早ければ今秋にも具体的な計画を策定する。【山田泰正、斎川瞳】

 NAA経営計画部によると、専用のターミナルビルを建設した場合、どれくらいの就航希望があるか、韓国、中国、インドネシア、マレーシアなどのLCC約20社を対象に近く需要調査を実施する。9月にロンドンで開かれるLCCの国際会議で各社の意向を聞き取り、ターミナル建設を最終的に判断する。

 最有力の候補地は整備地区。現在は使われていないNAA所有の貨物上屋3棟を改装して暫定利用する計画が浮上している。搭乗手続きカウンターや待合室、飲食施設のほか、入管・税関などの業務スペースも設ける予定で、関係機関と調整を進めている。欧米から乗り入れ要望の強い自家用ビジネスジェット機のターミナルも併設。工期は2年程度を見込む。

 着陸料や施設使用料について、従来より引き下げたLCC向け料金体系の導入も検討中。NAAの村山憲治経営計画部長は「LCC就航は新たな需要を喚起し、利用者増が期待できる」と話している。

 ◇ことば LCC
 格安航空会社(ロー・コスト・キャリアー)。従来の大手航空会社と違い、人件費や営業・販売費など運航にかかるコストを抑えることで運賃を低く設定する。機内食を有料にするなど、旅客サービスも簡素化する例が多い。アジア諸国で成長が著しく、アジア地域では国際線旅客輸送量の10%程度を占める。

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2010.06.05

パイロットの養成は、大事。「即席」は利かない。

日航、夢のパイロットいつなれる 訓練停止で150人待機 

  会社更生手続き中の日航で、操縦士になるための訓練のほとんどが4月から停止となり、訓練生151人が自宅や寮で待機していることが、3日までに分かった。一部の訓練では昨年12月から中断、5カ月以上も自宅・寮で待機している訓練生もいる。 路線縮小に伴い、操縦士が過剰となる恐れがあるためで、関係者によると、会社側は「2年停止する恐れもある」と説明。訓練生の間では「いつ再開するのか。本当にパイロットになれるのか」と不安が広がっている。

 同社によると、昨年12月から米国派遣訓練の一部を中止、4月からは継続中の実機訓練などを除き取りやめた。全体で342人のうち訓練中は105人。残り237人のうち151人は地上研修を終え、訓練に進んだが中止となり待機状態、86人は地上研修中だが、座学に入れない状態という。

 訓練再開の時期について、同社は「裁判所に更生計画案を出し、乗員計画が決まらないと再開の時期は決められない。全員がいつ副操縦士になれるかは現段階では言い切れない」と説明。自宅待機が長期化する場合は、一時的に地上勤務にすることも検討している。

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2010.06.04

あのときの「北野監督」

6月2日記事の続きです。

その時は、北野監督もやや退屈をしていた状況で、今から考えれば、私にとっては、とっておきに幸運な時間でした。二人だけで1時間ほど、北野監督作品についての話をしたのです。

、私は、たまたま作品をすべて鑑賞していたこともあり、話と言いましてもあれこれと批評がましい感想を述べさせていただきました。なにしろ、北野ファンではあっても、後に「世界の北野」になるとは想定もしていなかった訳ですので、随分大胆なことを言っていました。

その時は、19××年の夏でした。それまでの作品は、下記の4本。

●その男、凶暴につき(1989年)
●3-4×10月(さんたいよんえっくすじゅうがつ)(1990年)
●あの夏、いちばん静かな海。(1991年)
●ソナチネ(1993年)

「その男、凶暴につき」と「ソナチネ」は、「迫力と生きざま」で関連する視点ですが、私がその頃、更に感動していたのは、「あの夏、いちばん静かな海」でした。

セリフが殆どない、なかでどうしてあんなラブロマンスが描けるのだろう、という感想をあれこれおしゃべりしたのです。

また、監督ではなかったようですが、私から見ると「なにこれ・・・。」というパリで撮影された出演作品について、突っ込んだ質問までしてしまったのを憶えています。

そのときの「ありゃ、失敗だね。なにしろ・・・×××・・・。」と語っていただいた内幕も忘れられません。

そして、少し間があって、カバンから「英語のポスター」を取り出して、唐突に「これ、かっこいいだろ。1枚しかないんだけど、あげるよ。」と・・・・。

「家宝」の由来でした。

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「政局急変」のため、内容変更の可能性も!

6月7日のテレビ朝日「たけしのTVタックル」では、「日本航空の再建問題」がテーマとして取り上げられることになっていましたが、状況が状況なだけに、テーマ変更の可能性があるようです。従ってその場合、私のコメントも放送されません。

お知らせをしておきながら「変更」となりました場合は、お詫び申し上げます。

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2010.06.02

「『静岡空港』問題は、日本の交通政策の問題でもある」と6月3日・22日:静岡第一テレビで。

利用者が収めた税金(着陸料、航空機燃料税)を基にして98もの地方空港を作りました。静岡空港では、就航10ヶ月にしてJALが撤退し、危機に瀕しています。

一方で、フジドリームエアライン の活躍も見えます。

日本の自然、歴史と文化を共有し、その地方特有の財産を観光にどう反映できるか、という自主的取り組みの大切さ、能登・岡山・秋田などの成功しつつある実例の分析、はじめ

「国」として進めた地方空港建設後の地方自治体の赤字負担については、政権党の違いに拘わりなく、今後も国としての確固とした政策が必要であるとの見解を述べました。

Photo

放送予定について

6月3日(木) 18:16~ ニュース every静岡
静岡空港開港1年を検証する特集で、7~8分の枠で放送。

また
6月22日(火) 24:29~ ドキュメント静岡
静岡空港の開港1年番組で、30分枠で放送。

いずれも静岡県内のローカル放送になる予定です。

なお、静岡第一テレビは、日本テレビ系列局。

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6月7日放映のテレビ朝日「ビートたけしのTVタックル」でコメントしています。

今年1月、西松社長以下数名の役員辞任した後、経営再建中の日本航空。

現場では、2700名の退職者募集に対して3600名が応募し、着実に「現場のひと」は減ってきている。

一方で、果たして、「放漫を指摘されてきた経営の体質」は一新されたのか?

「なぜ、日本航空には、8つもの組合があるのか?」などの疑問に2時間ほどコメントを致しました。  番組内では、数分に集約されることになるとは、思いますが、40年を振り返ってのコメントを致しております。

番組とは直接関係ありませんが、ずうっと以前、ビートたけしさんと「北野監督の映画論」をお話した折に、「これ1枚しかないんだけど、あげるよ。」といただいた「貴重な英文ポスター」です。「家宝」としております。

1web

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鳩山首相・小沢幹事長 辞任!さて、日本の空への政策は変わるのか!

鳩山首相が退陣しました。普天間問題を考えれば、「基地問題」では、総理大臣と言えども、アメリカとの約束事(日米安全保障条約)を見直すまでのパワーを行使することはできなかったということなのでしょうか。

ひとたび、この関係を「航空」に転じると、日本航空・ANAという二大エアラインのうちの日本航空は、政・官・エアライン経営癒着の構造のなかで、身の丈を超えた米国製航空機の多数購入(JALは、世界で一番ジャンボ機を所有するまでになった)余儀なくされたこと、その飛行機を飛ばすために、航空需要を過大に見積もってまでして、98もの地方空港づくりを推進したのも、よく知られるようになっています。

これらは、すべて、「日本航空破綻」の主要因のひとつになっています。また、8月には「日本航空再建策」が裁判所で認められるのか、それまで「再生支援機構」と「三大メガバンク」との綱引きの上で、現JAL経営陣がどれだけ将来のことをイメージして再生案を自主的に構築できるのか、などが待ち受けています。

一方、「仕分け事業」では、民主党支持の「全国トラック協会」にも上納金問題で「見直し」の裁定を出していることがニュースで報じられました。

1960年代から日本航空に連綿として続いてきた「一部組合との癒着」にメスを入れることは、すなわちその労組幹部で占められてきた「4000億円以上の損失を出した放漫経営の体質を刷新」することでもあるわけですが、こうした方向に舵をとることができるのか、という問題でもあります。

この労組は、民主党の支持母体「連合傘下」の組合ですから、「全ト協」のように、「支持母体であっても、問題があれば厳しい措置を講ずる」立場に立てるのか、ポスト鳩山内閣の方針には、じいっと見守らねばならないこともあります。

日本航空問題をどう対処するかということはそのまま「日本の航空」の将来を描くことにもつながります。

【首相辞任】目に涙浮かべ「職を退かせていただく」 小沢幹事長も辞任
2010.6.2 10:17

 鳩山由紀夫首相は2日午前、国会内で開かれた民主党の緊急両院議員総会で、「私自身、この職を退かせていただく」と、退陣を表明した。また、鳩山首相は自身と同様に「政治とカネ」の問題を抱える小沢一郎幹事長に辞任を求め、了承されたことを明らかにした。昨年9月に内閣が発足してわずか8カ月半での退陣となる。

 首相は辞任理由について、米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾(ぎのわん)市)移設問題と「政治とカネ」の問題を挙げた。そのうえで「政権・与党のしっかりした仕事が国民の心に映っていない。国民が徐々に聞く耳を持たなくなった。私の不徳の致すところだ」と説明した。

 また、首相は5月31日と1日の2回にわたって行われた小沢氏との会談について、「『政治とカネに決別する民主党を取り戻したい。私も退きます、幹事長も職を退いてもらいたい。そのことによって、より新しい、クリーンな民主党をつくりあげることができる』と申し上げた」と語った。首相によると、小沢氏は「わかった」と応じた。

 首相は北海道教職員組合(北教組)幹部らの公選法違反事件を抱える小林千代美衆院議員に対しても議員辞任を求めた。

事業仕分け:第2弾終了 38事業廃止 「政治銘柄」にメス 全ト協「上納金」見直し
 <検証>

毎日新聞 2010年5月26日 東京朝刊

 政府の行政刷新会議(議長・鳩山由紀夫首相)は25日、公益法人を主な対象にした「事業仕分け第2弾」後半の最終日の作業を行い、13法人14事業のうち4事業を廃止と判定した。20日からの4日間で70法人82事業の仕分けを行い、38事業が廃止になった。25日は国土交通省所管の全日本トラック協会(全ト協)が対象となり、都道府県から各地のトラック協会への交付金の一部を全ト協に「上納」する制度が取り上げられた。自民党の支持基盤だった全ト協は政権交代後、民主党に接近しており「政治銘柄」として注目されたが、仕分け人から不透明さを指摘する声が相次ぎ、制度自体の「見直し」となった。
 全ト協は運送業者などでつくる業界団体。トラック業者の指導・啓発や環境対策事業などを行っている。交付金は税金が原資だが制度が複雑なため、事業の適切性の判断がしにくいことが問題視された。都道府県は各トラック協会に「運輸事業振興助成交付金」を計約175億円交付。その25%の約44億円を全ト協が受け取り事業を行っている。76年に軽油引取税(都道府県税)の暫定税率が引き上げられた際、軽油を大量に使う運送業者への配慮から自治事務次官通知(当時)で国が都道府県に要望して導入された制度だ。
 仕分けでは「国交省の政策に沿った事業が多いが、(交付金の支出は)知事の判断。あいまいで説得力、透明性、説明責任があるのか」と指摘された。実際、大阪府の橋下徹知事が「官僚の紙切れ1枚で補助金が形作られている」と批判し、10年度から交付金を削減。鳥取県も04年度から削減している。
 また、全ト協の常勤役員6人中4人、各県のトラック協会の計94人中59人が中央省庁や自治体職員OBで占められており、仕分け人の蓮舫参院議員は「尋常ではない」と指摘。民間仕分け人の速水亨・速水林業代表も「誰のためにこの組織を動かしているのか、ちょっとおかしいんじゃないかとみんなが思う」と批判した。結局、仕分け人10人全員が制度自体と天下りの多さの「見直し」を求めた。
 交付金制度については、前哨戦が繰り広げられていた。担当閣僚の原口一博総務相は3月11日の刷新会議の席上、片山善博議員(前鳥取県知事)から「法的根拠は何もなく通達で税を巻き上げてきた」と見直しを迫られた。原口氏は「やめました」と繰り返したが、4月1日付で各都道府県に副総務相名で「引き続き適切に対応されるようお願いします」と通知し制度を継続した。5月18日の刷新会議で片山氏に説明を求められた原口氏は「(民主)党からの要望で」と釈明した。
 全ト協は100人超の民主党議員が参加する「トラック議員連盟」とも連携し、前原誠司国交相が提案した高速道路の新料金制度にも反対を表明した。参院選を控え、小沢一郎幹事長は全ト協に融和姿勢を見せており、小沢氏と距離を置く枝野幸男行政刷新担当相らが出した結論が、今後、党内に波紋を広げる可能性がある。
 ただ、事前に用意された論点整理では、副大臣通知が説明されていたが、25日に会場で配布された論点整理からはなくなっていた上、判定でも通知の是非には踏み込まなかった。刷新会議側が微妙な政治的判断をした形跡もうかがえる。
 枝野氏は記者会見で「国の情報公開の対象にならずガバナンス(運営)に直接関与できない(法人がある)。抜本的に見直さないといけない」と述べた。【影山哲也】

日経新聞  2010/5/25 21:26
事業仕分け、全日本トラック協会の資金「透明性の確保を」
 政府の行政刷新会議は25日午後、事業仕分け第2弾の後半戦4日目で、都道府県トラック協会からの出資金による全日本トラック協会の事業について、現在の資金の流れが複雑すぎると指摘。「早急な透明性を確保するよう努力してほしい」と結論づけ、仕組みを見直すよう促した。
 現在はトラック用軽油にかかる税金の一部をトラック業者に還付するため、国が地方交付税として各都道府県へ支出し、それが運輸事業振興助成交付金として都道府県トラック協会へ交付される。その一部が全日本トラック協会への出資金の原資となっている。
 また、官庁OBがトラック協会全体に多数在籍していることも指摘し、今後の見直しを求めた。〔NQN〕

朝日新聞 2010年5月26日7時2分
トラック協会の交付金上納問題「見直し」 事業仕分け
 民主党に近い業界団体「全日本トラック協会」(全ト協)が、25日の事業仕分けで取り上げられた。都道府県が各地のトラック協会に交付しているお金の一部が全ト協に上納される仕組みを、全面的に見直して透明性を確保すべきだと結論づけた。
 都道府県はトラック業者の負担軽減のため各地のトラック協会に年間計180億円の交付金を出し、そのうち25%が全ト協に上納されている。全国のトラック協会の常勤役員計94人中59人が公務員OBであることも問題視された。
 自民党を支援していた全ト協は昨年来、民主党に急接近している。前原誠司国土交通相が発表した高速道路の新料金に反発し、小沢一郎・民主党幹事長に陳情、新料金の6月実施中止に持ち込んだ。
 今回の仕分け対象法人の選定では「政治案件でペンディングになっていた」(行政刷新会議事務局)ため、10日時点の候補リストに名前がなかった。それが、18日の行政刷新会議の直前に加わることに。前原氏と枝野幸男行政刷新相は党内で「非小沢グループ」の筆頭格とあって、「新料金をつぶした協会と小沢幹事長への意趣返しでは」(国交省幹部)との見方もある。
 全ト協の中西英一郎会長は仕分け後、民主党支持を続けるかどうかを記者団に問われ、「みなさんの意見を承って進めたい」と述べた。

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