2010.03.09
数字は作られた!空港需要予測!「ずさん」の責任は誰がとる?
これまで、政府の「全国総合開発計画」が「一県一空港」・・・※第4次全国総合開発計画(通称4全総)を決定した時から、国民にとっては、壮大な無駄づかいが始まりました。このことは、10年以上も前から航空の現場からは指摘され続けてきました。
「安全問題・・・御巣鷹山123便事故から2005年の連続トラブルなど」に対しては、社会的な問題として批判の的となってきたものの、それまで日本航空の経営体質や赤字の原因については、封印されていました。しかし、昨年の9月、つまり「政権交代」がなされたことで「不正腐敗の経営体質」が表面化されるに至りました。
この折に、突然、旧日本航空経営陣広報が出所と言われる「企業年金が高すぎる」という事実誤認の情報がメディア全体を席巻したことは記憶に新しいものと思います。
さて、「日本航空の赤字の主たる要因のひとつが、実は「99もの地方空港建設にあり、不採算とはいえ、建設された空港への路線を維持せざるを得なかったこと。政・官癒着の構造に巻き込まれていたこと」が明らかになってきました。
そして、利用者(搭乗者)から徴収した税金(空港整備特別会計)で、「そんなに需要があるのだろうか」と思われるところにも「一県一空港」を旗印にして、次々に空港が建設されたのです。
では、その需要予測は一体どこがだしていたのだろうか。自治体からの数値のもとは、国家が出したものではないだろうか。という「もやもやした疑問」はその頃から誰もが抱いていたものです。
~3月6日付「東京新聞」では、~
「航空需要国に配慮、過大予測」と一面で報道!
3月9日の報道で、前原国交大臣が「甘い需要予測の実態」を明らかにしましたが、東京新聞は、国交省の下にある需要予測下請け機関である「財団法人運輸政策研究機構」の羽生会長談話を掲載しました。
主な発言は、「大幅かつ反復的に間違った」「空港発注者の意図を思いはかり」「本当に必要なのは、羽田の第4滑走路だけ」「静岡・茨城はつくる必要なかった」
などですが、あまりにあっけらかんとしていることに仰天するばかりでした。間違えたと言う程度で済むものでは到底なく、インチキな需要予測が「ゼネコン空港建設」を呼び、このために大赤字で沈んでいる自治体や、多量の航空機を抱え込みおまけに不採算路線でも運航を余儀なくされたエアライン(特に破綻に至ったJAL)のことを考えれば、犯した過ちは、言葉で言い尽くせないほど重大です。
更に、この異常な空港建設の背景をたどると、「航空機の多量な購入」に行き着きます。
1990年に行われた「日米構造協議」です。日本政府は、アメリカに「公共投資10ヵ年計画」を作成し、約600兆円の公共事業を公約しました。これは、日米の輸出入に関連することで、簡単に言えば「アメリカの航空機を多数購入する前提ですと、その購入機数が稼動できるような滑走路が必要になります。国際線国内線を問わず、成田や羽田などの基幹空港はもはや満杯状態です。いくら飛行機を買っても発着枠もできません。
では、どうするか。まず、滑走路を増やさなければ・・・・。「羽田沖には滑走路増設」「関空2期工事」などだけでは、足りません。そこで出てきたのが※『総滑走路延長指標』というものです。日本全国に小規模でも数多く空港展開させて、その滑走路のメーター数の総計を上げなければ、とてもアメリカの望むような「航空機購入」にはなりません。そこで、この「10ヵ年計画」に対応した公共事業として「羽田沖の滑走路」「関西空港2期工事」などと併行して一県一空港という「地方空港づくり」に邁進していったのです。
※第4次全国総合開発計画/政府が行う長期にわたる国土開発計画。4全総は、1986年に中間報告が行われ、2000年まで。交通に関しては、全国主要都市間で日帰り可能な全国一日交通圏の構築」と言う計画でした。新幹線・高速道路・航空を競い合わせることを明示し、地方空港乱立(一県一空港のゼネコン空港建設)への起点とも言われていました。
※総滑走路延長指標とは・・・・・・。滑走路総延長/人口(百万人単位)×面積(平方㌔メートルという数式で、1991年は、752、2000年までに880まで引き上げよというもの。これは3000㍍滑走路を実に35本用意するという意味です。
全国の空港、甘い需要予測浮き彫り
TBS News 03.09.2010
全国の空港のずさんな需要予測の実態が初めて明らかになりました。全国に97ある空港のうち、需要予測を上回る利用がある空港はわずか8空港で、甘い需要予測に基づいて空港を乱造してきた実態が浮き彫りになりました。これは9日朝、前原国土交通大臣が明らかにしたものです。それによりますと、全国に97ある空港のうち、建設の根拠となる需要予測を2008年度時点で実際の利用者が上まわった空港は、羽田空港や長崎空港など8空港にとどまることがわかりました。
予測ともっともかけ離れていたのは宮崎空港で、当初およそ854万人を予測していたものの、実際の利用者はおよそ566万人も下回るおよそ288万人にとどまっています。
11日には全国で98番目の空港となる茨城空港が開港しますが、当初の需要予測を大幅に下回り、初年度で2000万円の赤字になることが確実になっており、甘い需要予測に基づいて各地に空港を乱造した実態が浮き彫りとなっています。(09日11:21)
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