2010.03.15

「スカイマーク」だけでなく、日本の航空の問題だと思えますが・・。

「航空が花形」の時代から、今や「快適だけでなく安全は当然」という冷静な客観的な眼を持つ利用者の姿が浮かんできています。

エアラインも、「政府・国交省」も「見せかけ格安」が必ずしも是とは言えない傾向が見えてきたような気が致します。

安全への「規制緩和」さえ、国際的競争力をつける為という「名分」をつけて、ひそやかに行われてきましたが、「安全の決壊」となってこれからも表沙汰になってくるに違いありません。

「日本航空の再生」にあたっても、「安全阻害」をしないで、どこまで黒字化できるか、じいっと見守りたいと思います。

以下は、「旅するデジカメ・札幌発」サイトより掲載させていただきます。

スカイマーク~着陸数秒前に機長”居眠り運転”

<<   作成日時 : 2010/03/14 11:09

 羽田空港へのファイナルアプローチ、スカイマーク便のB767は滑走路34Lに向け、最終着陸態勢に入っていた。夜の闇の中、ILSのグライドスロープを頼りに高度を下げて行く。前方には滑走路灯が見えている。すべてが順調に見えた。が、右席に座るX副操縦士は、異変を感じていた。シンクレイト(降下率)がいつもより高い。機体が沈みこんで行く感じがするし、機首も下がり気味だ。前方を注視しなくてはならないので敢えて計器に目をやらなかったが、パイロットとして体で身に付けた感覚が、いつもと違う様子を伝えている。操縦しているのは50代後半の外国人機長だった。

 「そのうち直すだろう」。X副操縦士はそう考えていた。が、いつまでたっても修正する気配がない。このままでは、進入角度が大きすぎて機体が滑走路を叩くように接地してしまう。地上高度100フィート(約30メートル)に達したとき、ついに左席の機長に目をやった。機長は前を見て、ぼーっとしている。目は開いているが、着陸寸前の高い緊張感を伴う表情とは明らかに違う。「げっ、このヒト寝ている!」そう思い、自分が操縦を取って替わろうとした瞬間、目覚めた機長がエンジンをフルパワー、操縦かんを引いて機首上げ態勢にして、そのまま接地した。乗客にも傍目にも、いつもとほとんど変わらなり着陸だった。が、「あのまま行っていたら(機長が目を覚まさなかったら)、大きな衝撃で接地し、飛行機を壊していたでしょう」とX副操縦士は話す。

          *          *          *

 これは2007年、福岡発羽田行きのスカイマーク便で、実際に起きていたことだ。機長が間一髪のところで目を覚ましたため事故にはならなかったが、そうでなければ機体が滑走路に叩きつけられて損傷、燃料が漏れて引火・火災が発生する「最悪の事態」の、一歩手前だった。極度の緊張を強いられる着陸時にパイロットが居眠りするなど、「絶対にあり得ない」ことである。が、その「絶対にあり得ないこと」がスカイマークでは、起きている。

 2年前、「パイロット不足」を理由にスカイマークが大量の便を欠航させたとき、「苛酷な勤務による体調面、安全面での不安」を理由とするパイロットの離職率の高さが原因だとする声が、乗員サイド(主として組合)から上がった。実際、スカイマークのパイロットの乗務時間は航空法の上限ギリギリにスケジュールされていた。新規航空が社を含む他社が上限の5~7割でスケジュールする中で、突出した苛酷さだ。それでも、会社も監督官庁(国交省)も、「法律は守っているから問題ない」という態度で一貫していた。航空法の制限自体がプロペラ旅客機全盛の時代に制定されたもので、ハイテク機を操り、混雑過密な空域を時速800キロで飛ぶことなど想定されていない、という意見は強いにもかかわらず、だ。

 その結果起きているのが、パイロットたちの慢性的な疲労の蓄積と、緊張感の連続から来る体調不良だ。「風邪を引いたらなかなか治らない。それでも交代要員がいないから、無理を押してでも乗務してしまう」と前述のX副操縦士。中でも疲労の蓄積が深刻なのが、外国人機長たちだと言う。彼らは、本国に残して来た家族のもとに帰るため、月に10日程度の連続休日を取る。そのため、残りの20日の中で上限いっぱいの乗務をこなすため、6勤1休という、労基法のこれまた上限いっぱいの勤務シフトが敷かれる。旅客機の機長という、大勢の命を預かる業務を6勤1休で続けることの苛酷さを、想像してほしい。しかも、連続勤務の初日は朝一便から。連続勤務の最終日は最終便まで乗務するのが常だそうだ。そのため、外人機長が疲れてぼーっとしているのは日常茶飯事。別の乗員から聞いた話だが、「きょうはオレ疲れているから、全部キミがやってくれ」と言うことも、しょっちゅうだったそうだ。「こういうときの外人機長は、コーパイ(副操縦士)の操縦を見ているんだかいないんだか、起きているんだか寝ているんだか、よくわからない。こっちは操縦するのに真剣だからそんなことに構っていられないが」(スカイ社の副操縦士経験者)。航空法では、気象など一定の条件のもと副操縦士が操縦することは認められているが、機長の指導と監督が必要だ。日本人の機長と副操縦士がペアを組む場合は、副操縦士の操縦に機長がアドバイスしながら乗員を教育して行くが、外人機長と日本人の場合は、そういうことは一切ナシ。第一、副操縦士の多くは航空大学校卒なので外人教官から指導を受けた経験が少ないから、簡単な日常会話や航空専門用語での会話以外に、コミュニケーションの取りようが無いのが現実なのだ。

 上記の「居眠り操縦」は、そういう背景の中で起きた、あくまで氷山の一角。表面化しないだけで、この種の事故寸前の出来事は少なからず起きているはずで、大事故がいつ起きてもおかしくないと、複数の元乗員は言う。ちなみに、機長の居眠りで間一髪の体験をした副操縦士も、この話を会社や外部には一切報告していないし、機長をとがめることもしていない。「報告したところで、寝ていた客観的な証拠はないのだからモミ消されるのがオチで、かえって自分の立場が悪くなる」。その代わりに、「こんな会社ではいつか事故を起こす」と、その後スカイ社を去った。

機長が風邪で休んだために運休した(3月10日)⇒ギリギリの運航体制

●機長の判断に社長が異を唱えたため国交省が厳重注意した(3月10日)⇒乗員軽視

機長が自動操縦装置に誤った高度を入力した(3月14日)⇒スキル低下

運航中の操縦席で乗員が記念撮影していた(3月11日)⇒モラル低下

 最近立て続けに報じられたスカイマークの一連の不祥事を見ていると、この会社のギリギリの運航体制と乗員軽視(すなわち安全軽視)は相変わらず。そこから生じる乗員のスキル・モラルの低下も、隠しようが無くなっているのだな、と思う。

 「格安運賃」を武器に、この会社は市場からそれなりの支持は得ている。しかし、その「格安」の裏で起きていることに、メディアも利用者も、もっと目を向けてほしい。「格安」と「安全性」をトレードオフすることなど、許されるはずがないのだ。

 死にたくなければ、スカイマークの飛行機には乗らない方がいい。
人気blogランキングへ

コメント

m.hariさん
いつもご投稿ありがとうございます。

四街道YS-11大好きさん

不当違法な解雇そのものですね。安全上起用できないCAを交代させる権限もない様では、ドアを閉めてから無事着陸までの機内の責任は、保てません。

投稿者: 秀島

このようなことがマスコミに出ることを、評価したい。
しかし労働条件がきついのは理由にならないと思います。 航空会社は利益に優先にして顧客の安全輸送があるということを考えるまでもなく忘れてもらいたくはないのです。 
機長の解任は当然と思います。

投稿者: M.Hari

マンション、コロッケ、赤福と一時期日本中を偽装問題が駆けめぐっていたことは記憶に新しいです。
スカイマークの出来事をを投稿させてもらった後に「ふっと」思った事がありました。それは機長交代をしないといけなくなったスカイマークは乗客に対して1時間10分遅れた理由をどのように説明されたのかと言うことです。出来事の一連の流れを乗客に正直に話され、それを搭乗された方は理解納得された上で乗られたのであれば乗客の方も自己責任で搭乗されたんだなと理解できます。果たしてスカイマークは乗客に対して正直に話されたんでしょうか。報道関係の方には取材をして頂き事実はどうであったのか報道して頂きたいと思います。もし一連の出来事を正直に話さず別の理由を乗客にしていたとすればそれは「安全安心」の偽装に成りかねないし国交省からの厳重注意だけではすまなと思ったからです。

悲しい出来事です。英断された機長が契約期間が2年間残っていたにも関わらず雇用契約を即日解除されたということです。なぜ解雇されるのか私には理由がわかりませんし不当解雇ではないのでしょうか。厚生労働省はこの点で調査して欲しいと思いました。第一に安心安全を願う航空会社さんがあればこの機長さんを採用して欲しいと思います。

投稿者: 四街道YS-11大好き

コメントを書く






トラックバック

この記事に対するトラックバックのURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/26612/47814384

この記事へのトラックバック一覧です:

Nothing Ventured, Nothing Gained.
» スカイマークの問題について(私は二度と乗りません)
突然ですが、宣言します! 私は、以後、以下2つの条件のいずれかが達成されない限り、二度とスカイマークの飛行機には搭乗しません! ①機長の交代、及び当該機長の解雇に関与した役員が引責辞任をし新しい経営陣のよる新しい安全体制の構築を図る、 又は、 ②辞任しないにしても、今回の事件について徹底した説明責任...

Tracked : Mar 15, 2010 2:01:29 AM

Copyright (C) 2001 - 2004 Hideshima Issei All rights reseved.