2010.01.04
今更、何を言っているのか、「意味不明」発言をしている西松社長
正月休みのさなかの1月3日、朝日新聞が一面で「日航西松社長が法的整理に反対」と銘打った報道をしていました。
麻生前総理と似たような環境下にある、辞任も明らかにしている「死に体」社長の弁を、何を今更「ビッグニュース」のように扱っているのでしょうか。??
正月休みでこれという記事がない、という中で「埋め草」にしたとしても、「航空に対するメディアの見識の甘さ」を露呈しているようでもあり、そうでなければ、何か西松現社長をはじめとした経営陣に「大きな借り」でもあって弁護したり、西松発言を重要視しなければならないなにかがあるのか、まことに訝しい報道と感じました。
1.経営陣として、「政府の誤った航空政策」を正面から糾すことは、難しかったとしても、20年間にわたり「不採算路線」を飛ばされることとなる「でたらめな空港整備計画」に、「批判がましい発言や行動」などなにひとつ示したこともありませんでした。
その上、西松社長は就任してからの3年間のうちに、日本航空経営史上では、2度目、過去の「ドルの固定値段、11年長期の先物買いで2000億円損失した」教訓を生かすことなく、みずからの指揮の下で、2008年、ハイリスクな「燃油先物の思惑買い」に無謀にも再び手を出し、またも「2000億円の穴」をあけました。ギャンブルで損失する場合は、「2千億円」規模以上という皮肉とも思える負の連鎖を描いています。
資金が底をつき、有利子負債の重みに耐えかねて、売れるもの(資産・本社ビル・ホテル群・健保施設など挙げればキリがない大事な資産)を売り尽くして、瞬間的な黒字を装うこともしてきました。
過大な航空機購入のための借入金の利息支払いであえぐその循環は、もはや、回転資金にも事欠く有様となり、「公」に明らかになってきたものです。
しかも、いざとなるとこうした赤字の実状を世間に「オープン」にする際には、後刻、刑事責任を持って追及されることを恐れてか、「乱脈経営の歴史」には全く触れず、「社員・OBいじめの企業年金削減、ですべてが救われる」かのような虚偽情報を垂れ流し続けてきたのですから、経営者として、まことに「アンフェアー」な態度と言えます。
2.
このような世論操作を行った結果、政府予算から政府保証の資金7000億円を約束させたまでは、経営陣の狙いどうりになりましたが、民主党政府内の思惑で、白紙に戻されて、日本航空再建問題で、国家からの資金は出さないという参院選対策中心(国民目線というフレーズ)で臨む姿勢に転換されました。
このことで、政府は、「私的再生」ではなく「法的再生」の方向へ舵を切りましたが、「2700億円の無担保債権を持たされている政策投資銀行をはじめとした、銀行団(みずほコーポレート銀行・東京三菱UFJ銀行など)は、当然のことながらのっけからこれを拒否しました。
まあ、こんなことは、はじめから見通せていたことですが、「法的整理」のやり方次第では、銀行としては「莫大なJALへの貸付が、焦げ付いた上、250円以上で購入したJALの大量株式の価値が殆どゼロとなる」というダブルのダメージを食う訳ですから、「NON」というのが当たり前です。銀行団としては、「そういうことになれば、JALで焦げ付いた分は、こちら(銀行)を救済するために国費投入することになるぞ!!」と見えない脅しをかけることにもなるでしょう。
この時点で、はじめて西松社長が、「乱脈経営への反省や、赤字に原因は、年金にあるのではないのに、マスコミに良く伝えられなかった」などの「詫び状」をOBなどに表明するに至りました。(これなら法的整理はないな、と踏んだからなのでしょうが)
「今後の再建策は、自分の責任の範疇外にある」などと、ことあるごとに述べてきていたものでした。
3.見落とせない点は、「法的再生」と言う手法を取った場合、「経営陣の乱脈の実態がガラス張りになってしまうことです。
ここへきて、突然の「法的整理に反対」表明など、既に権限もなく「遅きに失している」のに何を今更という感が否めないというのは、こうした裏事情が透けて見えてしまうからです。。
銀行同様「法的整理」に入られると「過去の腐敗・不正の限りを尽くした事実がすべて浮かび上がる」ことが段々と「恐怖」となってきているにちがいありません。
3.アライアンス問題で「デルタが良い?」
私は、ANAがコスト削減と利便性確保の観点から、「スターアライアンス」に加盟を決定してから7年後、JALは、「アジアの情勢」を含めてどこに加盟するか慎重に検討して「ワン ワールド」に加盟したはずです。
いま、アライアンスを変更しても「デルタ」のオファーを受けたほうが良い、とまでいうなら「アジアの情勢を鑑みて」程度の説明では、誰も納得できないでしょう。まして、アメリカの両エアライン首脳が、JAL経営者よりも国交省詣でをしているのは、実権がもはやJALの経営にはない、と見抜いている証拠でもあるのではないでしょうか。
日航社長、法的整理に反対 航空連合移籍めざす
日本航空の西松遥社長は朝日新聞の取材に応じ、支援を依頼している官民ファンド「
企業再生支援機構」が有力視する法的整理に反対する姿勢を明らかにした。将来の成長を見込めるアジア戦略を考えると、国際航空連合を移籍するのが有利で、提携する米航空会社としてはデルタ航空の方がアメリカン航空よりも望ましいとの考えを示した。国際線事業からは撤退する考えがないことも強調した。(澄川卓也)
1日にインタビューに答えた。日航を巡っては、企業再生支援機構が支援に当たり、大口債権者と債権放棄などについて事前に調整したうえで法的整理に持ち込む「事前調整型倒産」が有力な手法として浮上している。これに対し西松氏は「倒産」による企業イメージの低下で、顧客離れが進む恐れがあると指摘。企業年金の給付削減や経営合理化を自力で進めていることを強調し、「法的整理並みのことをやっている。(機構には)理解いただきたい」と訴えた。
実質的に債務超過とみられる日航は、機構が支援しなければ法的整理に追い込まれる可能性が高い。このため、機構の意思が日航の再建手法を左右する。しかし事前調整型には債務者である日航の積極的な協力が不可欠。西松氏の発言は日航としての考えを明確にしたもので、支援決定に向け、機構との協議がぎりぎりまで続くことになりそうだ。
経営悪化の最大要因となった国際線事業については、路線廃止や機体の小型化などで縮小は図るものの、完全撤退は否定。アジア事業を強化して全日本空輸と対抗するべきだとした。機構もアジアを中心とする国際線の成長性には、理解を示しているという。
そのうえで、大韓航空などが加盟し、今後アジアからの参加が増えそうな国際航空連合「スカイチーム」と組んだ方がメリットが大きいとの見方を示した。日航は現在、アメリカン航空が率いる連合「ワンワールド」に加盟。スカイチームを率いるデルタ航空から資本参加と移籍を提案されており、要請を受け入れることが望ましいとの見解を示した。
西松氏自身は社長を辞任する考えを改めて表明した。正式な辞意表明は1月の中、下旬とされる機構の支援決定前後になるとみられる。
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