2009.12.31
JAL再建問題:やはり、銀行が「法的整理は困る」と言い出しました。
日本航空の赤字拡大の最大の要因は、前政権がこだわり死守してきた「KY」な航空政策であり、ゴマすり有識者なる方々との答申で構成されてきた内容であるわけですから、、政府は、「大空港の発着枠認可と不採算路線運航指示のもたれあい」で生まれた「損失」についてまずは、その責任を自覚して、JALに対して少なくとも当面一兆円規模の支援をあれこれの注文抜きで、するべきでした。
同時に20年間にわたる「乱脈経営」、「役員室は現金のつかみ取りの場所」・・・『事実関係入手済み』であったというほど腐った経営の時期もあったくらいですから、驚くべき「政治・官僚・日航経営陣・それを黙過し身分保障に活用してきた連合傘下の特定労働組合幹部という「腐食構造」への監督・指導をなんらしてこなかった国家・国交省の罪を考えれば、「年金バッシング」など目くらましをしている状況ではなかったのです。
「危機の深度」についても「認識の浅さ」があり、「タスクフォースの調査結果による提言」を「政策投資・みずほ・三菱東京UFJ銀行など大口債権者」にとって都合の悪い再建方法が含まれていると「蓋をしてしまう」というありさまでした。
あとは、やれ財務省が、やれ閣内が、一致しないからと、「7000億円融資国家保証する。それも第二次補正予算で一般会計とは別の枠を確保する」とまで明言したものを、撤回し、更に来年度予算でも計上しないと発言、「法的再生しかない」との「思惑」を振りまいてきました。
大体、関係5大臣の署名入り確認書などということをしなければ、ことが前に進まないと言うこと事態が、「リーダーシップや省庁間の利害を排した決断ができないことの証左である」といっても過言ではありません。
私が、しばらくブログで「Jal再生問題」に沈黙していたのは、
「政府は、自らJALl経営再建の緊急なる必要性を認めた。前政権から引き継いだ航空政策のでたらめが大きく赤字に寄与していることも自覚した。映画「沈まぬ太陽」であまり関心のなかった利用者層まで腐敗と癒着の乱脈経営の実態がより範囲を広げた利用者層にもわかるようになってしまった。気がついてみたら「ハブ的機能と言う点では日本の4大空港は、欧米のみならずアジアにおいても機能性や利便性が著しく劣ることになっている現実にも目が向いた。
従って、世界から「日本の経済信用力・安定度に疑いを持たれない」ことを念頭に置いた上で「日本航空を再生させる」ことが必要十分条件になっていることぐらいは、政府としても自覚しているはずだと思っておりました。
そういう認識があれば、「私的再建の努力を政府が総力をあげて、行うしかない」ことであり、あちこちと道草をしてもたどり着くところには、そう時間をかけずに行き着くだろうとWATCHしておりました。
ところが、何を考えたか不明ですが、なにかの綱引きの結果、「私的整理」を捨てて、「法的整理」へ進もうとしたというから驚きです。
そんなことをすれば、「銀行団」は、軒並み大損失特に政策投資銀行などは、自行の生存さえ危うくなるわけですから、「YES」ということは、この社会情勢のもとではあり得ません。
このような推定は、ちょっと情勢に明るい者であれば、誰でもわかることです。
もともと大赤字の原因とは何の関係もない「企業年金削減」を行きがけの駄賃のように全マスコミ総力バッシングしてはみたものの、「危機の深層」は、「公的資金で銀行救済するかどうか」というもともとの「主題」へと帰趨せざるを得ないこととなりました。
年の瀬も押し迫ったなかで、JAL株価の大幅下落、海外金融機関からの与信説明要求などで、「JALOBの削減賛否判明の1月12日」を待つこともなく、慌てふためき動きまわる様は、不思議な光景と感じてしまいます。
マスコミのチカラを借りながら、”年金削減なければ、「法的整理」か「破綻」”と言って社内外で「強制・脅迫まがいの言動」をとり、OBや運航最前線に立つ現場社員に、拭い去ることのできない悪寒を与えてきた日本航空西松社長はじめ取り巻き幹部は、いったい今度はどういう言い逃れをするのでしょうか。
日本の伝統と文化をサービスの主力として「世界の航空競争」に飛び出して現在を築いてきた日本航空が、国民利用者を欺き、命を懸けて現場を守る社員をだますような所業は、経営陣として「潔さ」と言う点でも、国辱ものであります。
もの申したい事柄がまだまだ残す中で、2009年から2010年への区切りがつこうとしています。
来るべき年も、JAL再建問題、日米オープンスカイ協定締結で毀損する分野の問題、安全運航へ逆行する安全規制緩和をどう改善するのか、「オバマ大統領・アフガン3万人増派問題は、テロ攻撃にどういう影響を与え、日本でのテロ対策はどうなっているのか」など私も指摘してゆかねばならない問題が山積です。
騒がしく、苦労多き世相ではございますが、皆様、気分だけでも切り替えて、どうぞよいお年をお迎えくださいませ。
以下は、報道です。 政府は、機敏な判断を誤り,銀行の思惑を中心に事を進めた結果、本体のその銀行から、大損をする「法的整理は受け入れられない」、とまで宣告されてしまうに至りました。
法的整理策、一般商取引は支援機構が保証=関係筋
日本航空 再建で、支援を検討している官民共同出資の「企業再生支援機構」が法的整理案を主力銀行団に提示したことを受け、前原誠司・国土交通相とみずほコーポレート銀行などの主力銀行の首脳が29日午前、意見交換のために会談した。
銀行団は前原国交相に対して法的整理によるJAL再建案に対して慎重な姿勢を伝えた。複数の関係筋が明らかにした。会合には、前原国交相とみずほコーポレート銀行、三菱東京UFJ銀行、三井住友銀行の頭取ら首脳陣に加え政府系の日本政策投資銀行など主力取引銀行が顔をそろえた。支援機構は28日午前と午後の2回、主力銀行の幹部らに会社更生法によるJALの再建策の概要を説明したが、主力銀行首脳陣らは前原国交相に対して法的整理による再建策は、すぐには受け入れられないとする意見を表明した。私的整理と比べると、法的整理案は、透明性が図られるメリットがある半面、金融機関が被る損失額が大きく膨らむと見られるためだ。
企業再生支援機構はこれまで裁判所の管理下で債務整理を行う法的整理と、裁判所を介さず債権者の合意により進める私的整理の双方の案を内々に金融機関側に打診していたが、28日に銀行団に示した案では法的整理案1本に絞った。JALが会社更生法を申請した後に支援機構が資金供給などで支援する「プリパッケージ(事前調整)型」となっている。
会社更生法手続きを利用すれば、経営者の更迭や担保権者の権利変更などを実施しやすい上、裁判所の定める管財人の下で、経営の連続性を断ち切って再生を図るたことで、JALの複雑な労組問題や路線の改廃が実施しやすくなるとみられる。また、年金債務の圧縮も理論上進めやすくなる。
一方で、燃油の購入などが現金取引になるたため、運行の継続には巨額の現金を準備する必要があるとの指摘も出ている。
(ロイターニュース 竹本能文記者、布施太郎記者、久保信博記者)
コメント
HARI 様
伸び放題に伸びた「雑草」を鎌で刈り取って、一瞬綺麗になった様でも、「根っこ」を残せば、すぐ同じ状態に戻ると思います。同感です。
投稿者: 秀島
JALの経営問題は、本来民間会社であるのだから、大株主だからといってあまり政府が方法を決めるのはいかがなものか? ただ今まで、天下り先、国家の翼ということで、赤字路線であっても飛ばさざる負えなかった等気の毒な面は否定できない。
わたしは、デルタの知恵、手法をいれるのがベターと思いますが。
ともかく経営層、上級幹部を入れ替えないと、「チェンジ」は難しいと思います。
投稿者: M.Hari
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