2009.11.13

「国民の目線」と「個人の財産」の関係とは、どういう整理をすべきでしょうか??

国家の資金が三大メガバンクに四兆円以上も注入されたのは、ついこの間のことです。

そのとき、三大メガバンクの「年金の未払い債務」について、「国民の目線で・・・」ということで、「削減のターゲット」としてまな板の上にも乗ったことは聞いたことがありません。

週刊エコノミスト10月20日号の「未認識債務ランク」によればこれら三大メガ銀行の年金事情は、概ね以下の状況です。

第1位  三菱UFJ銀行  7938億円

第2位  みずほ銀行   6805億円

第3位  FUJITSU     4002 億円

第4位  三井住友銀行 3557億円

中略

第6位  JAL       3315億円

 

ところが、こと「JAL」の問題になると。妖しい「国民目線で・・」という言葉で、JALの現役社員・OBのべつもなくその「個人財産」を取り上げようとしています。

、「それでは、老後が暮らせない」と普通のOBがいえば、「憲法違反の法律をつくってまで、強制的に取り上げる」という姿勢になります。JALの社員・OBといってもは、普通の国民ではないのでしょうか。

「どこに国民目線があるのでしょうか」、まやかしのキャッチフレーズに踊らされば、全国のサラリーマンへの「そのまま年金不安」という社会不安を招くことは必定です。

宗教のように、ヒステリックに「法律もなく」「事実もつまびらかにせず」、「JAL年金を標的にする」こだわり方は、もう限界なのではないでしょうか。

下記の報道の流れの中では、「煽る側」だけではなく「客観的に問題がある」との見方もやっと紹介されるようになってきています。

メディアの良心・フェアーネスもまるで死んでしまっているわけではないな、と建設的な側面もにじませているようです。

日航:OB有志 年金減額しないよう要請書を国交相に提出

11月11日.毎日

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要請と質問を説明する「JAL企業年金の改定について考える会」の世話人

日本航空を退職したOB有志でつくる「JAL企業年金の改定について考える会」は11日、政府が日航再建策として検討している、特別立法による強制的な企業年金の給付減額をしないよう求める要請書を前原誠司国土交通相あてに提出した。

 政府は日航再建策の前提として、「公的資金が年金支払いに充てられる形とならないよう、法的措置を含め検討する」(前原国交相)としている。年金支払いの積み立て

不足3042億円の圧縮について、日航OBの3分の2以上の同意を目指しており、同意が得られなければ強制減額する特別立法を検討している。

 同会は、公的年金は老後の生活保障だと強調。政府が検討する「法的措置」などの具体的な内容について説明を求めた。提出後の記者会見で、同会の福島隆宏世話人は「

経営再建と年金減額の因果関係を(政府に)説明してほしい」と述べた。また、会社側と丁寧に話し合いたいとの意向も示した。

 ■年金減額に関する憲法、法律の条

 憲法29条1項

  「財産権は、これを侵してはならない」

 ▽確定給付企業年金法施行規則(厚生労働省令)6条2項

 「給付の額の減額について、受給権者等の3分の2以上の同意を得ること」

日航再建:「国民の目線」重視 年金減額でOBが提訴も

11月11日.毎日

 日本航空の再建問題で、政府が年金支給減額の立法措置という強硬策を検討するのは、「国民の目線」(前原誠司国土交通相)を重視したためだ。

 今後決まる日航の再建策では、資本増強などに公的資金が使われる見通しで、損失が出れば国民負担に結びつく。主力取引銀行も債権放棄を迫られる可能性が高い。さらに日航の現役社員はリストラで打撃を受け、路線が廃止される空港の地元は利便性が低下する。こうして多くの関係者が負担をかぶる中で、OBだけが無傷では不公平との見方は多い。

 日本経団連などの調査では、基礎年金、厚生年金に上乗せされる企業年金の運用利率の平均は2.5%程度で、企業年金の月額は大卒で定年退職した人の平均で約14万円。運用利率が4.5%で、月額で最大25万円を受給する日航の企業年金は恵まれた部類に入る。

 しかしOBの年金減額が日航の年金債務削減に与える効果は、現役分ほど大きくない。現役の約1万6000人に対しOBは約8500人と少ないうえ、今後の受給期間が現役より短いからだ。

 一連の再建の議論の中で、OBの年金問題はレガシーコスト(負の遺産)の象徴として扱われた側面もある。日航OBの一人は「掛け金を支払った年金を給付されないのは、財産権の侵害に当たる」と強制減額に反対する。立法措置が取られた場合、OBが提訴する可能性もある。

 識者からは特別立法に賛否両論が出ている。大塚和成弁護士は「新たに投入する公的資金は企業再生のためだけに使うべきで、飛行機の運航維持という大義名分で公的資金を投入する以上、特別立法による財産権のある程度の制約は正当だろう」と話す。

 一方、経済評論家の山崎元・楽天証券経済研究所客員研究員は「日航は通常の破綻(はたん)手続きで処理しないと、財産権の問題も解決されない」と特別立法に反対。

「日航のほかにも年金債務が深刻な企業は少なくなく、同様に年金を経営改善の原資にするところが相次ぐ恐れもある」と警鐘を鳴らす。

 政府がこの局面で政投銀のつなぎ融資を含む対策を発表したのは、日航の資金繰りが11月末で苦しくなることが背景。前原国交相とは別に10日会見した菅直人副総理兼経済財政担当相は、企業再生支援機構による支援の可否の決定が年明けになる見通しを示し、「つなぎ資金が出ないとすれば、まさに運航が継続できなくなる状況にある

と聞いている」と話した。

 13日に日航の中間決算を控えているが、厳しい内容が予想されるだけに、政府の支援姿勢を明確にする狙いがあったとみられる。【位川一郎、清水直樹】

  ■年金減額に関する憲法、法律の条文■

 ▽憲法29条1項

  「財産権は、これを侵してはならない」

 ▽確定給付企業年金法施行規則(厚生労働省令)6条2項

 「給付の額の減額について、受給権者等の3分の2以上の同意を得ること」

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コメント

投稿ありがとうございます。
おっしゃるとおり、大手メディアたるもの、野次馬のような報道ではなく、国民・利用者に対して「公正な議論」ができる情報を提供して戴きたいものと思います。

私の父母の時代に戻ったのか、と目を疑うばかりです。またのご意見お待ちいたします。

投稿者: 秀島 一生

今朝、テレビ朝日スーパーモーニングでも、JAL年金問題が取り上げられていました。そこでも、「税金を年金に使うのだから」、また、「機内でも『ご迷惑かけております。…社員一丸となって…』と放送しているのだから、どのように努力していくのかOBを説得しますと言えないのか。OBも何も責任が無かったとは言えないでしょう」といったような議論が交わされていました。
年金を強制的に理由もなく減額されてしまうことが、次はわが身だと感じていない人の議論、銀行も民間企業であるのに公的資金が投入されていたことに触れない議論、年金の掛け金のベースとなった金額も明らかにしないで月額もらえる額だけで、他社間比較する議論は、公平でないと感じました。秀島様や、他のJALのOBの方々が語られる事実がもっと世間に伝わり事実を基にした公正な議論が交わされてほしいと思いました。

投稿者: クルンテープ

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