2007.01.07
新たな波、日本の空の機材更新
~2008年には、「ボーイング 787」がお目見え~
新年を迎えて、将来の「日本の翼」のイメージが報道されています。
もともと、「機材の更新年数」と「機種の統一性」については、「究極の安全」を目指す航空会社としては、避けては通れない問題でした。
加えて、コンピューターライズされたコックピットまわり、機体の軽量化など目を見張る技術革新によって、「燃費効率の高い」、「CO2対策にも優れた」航空機が生まれました。世界のシェアをほぼ二分するエアバスとボーイング、日本の空は、今のところ「ボーイング」の誇る最新鋭787型機が次世代を担います。
JAL・ANA 航空機の更新急ぐ 「中小型・少機種」に
日本航空(JAL)と全日本空輸(ANA)が航空機の更新を急いでいる。「大型・多機種」路線から「中小型・少機種」に変わるのが特徴で、大型機の代表、ジャンボ機(ボーイング747)は近い将来、主役の座を明け渡す。両社は更新を通じ燃料費節約など効率運航につなげ、09年度の羽田空港拡張や成田空港の滑走路延伸で予想される競争激化に備える。
ANAは79年に導入を始めた前期型ジャンボが06年3月に退役。90年から導入した後期型も07~09年に順次売却し、将来は新鋭機に入れ替える。JALも09年度までに前期型が姿を消し、10年度から後期型の退役が始まる予定だ。世界最大のジャンボユーザーのJALは大型機比率が現在6割だが、10年度末に4割に下がる。
更新による効率化効果は大きい。JALの欧州線の場合、後期型ジャンボ機(325席)から同777-300ER型機(292席)に替えると、燃料費節約などの効果は毎日飛んでいる便の場合、年15億~20億円にのぼる。座席減で収入は減るが、経費削減がそれを上回る。
機種の絞り込みも更新の大きなポイントだ。とくに今はJALが多くの機種を運航しているが、近い将来、大・中・小型それぞれ1機種程度に絞る。従来は機種ごとに必要だった部品調達や乗員の訓練、整備士の養成などが少なくて済む。
両社が次期主力機と期待するのが中型機のボーイング787型機(250~300席)。炭素繊維など軽い素材を多用、燃費効率が従来の同型機に比べ約20%、後期型ジャンボ比では約60%向上する。機内の気圧や湿度、窓の大きさなど客室環境も大幅に改善するという。両社とも08年に1号機が納入され、計80機の発注を決めている。
新鋭小型機の導入も順次始まった。ANAは05年12月に同737-700型機(118~136席)が就航し、同機の新しいタイプを07年3月に投入する。JALは07年3月から従来型に比べ航続距離が4割長く燃費が15%よい737-800型機(144~165席)が飛ぶ。
09年度の羽田空港の再拡張・国際化と成田空港の滑走路延伸で、2空港合わせた発着回数は今の年間50万回から同63万回に増える。とくに羽田は現在の1.4倍と大幅に増えるため、内外航空各社の新規参入が予想される。両社は新型機による効率的な運航でコストを下げ、多様化する利用者の需要に増便で応える方針。 1月6日 毎日新聞

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