2006.08.09

怪我人が出た「トルコ航空乱気流事故は・・・。」

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~もっと早く、ベルトサインを点灯し、

    ~全員着席させるべきだったのでは~

8月8日、台風7号が東海・関東地方に迫り来る中、成田空港に着陸30分前に、イスタンブール発のトルコ航空50便(A340―300型機、乗客191人、乗務員13人)がタービュランス(乱気流)に遭遇、7人の怪我人を出しました。

新聞報道によれば、おおむね「台風7号影響下の天候による乱気流に巻き込まれた」とされています。

また、テレビ朝日「報道ステーション」が着陸後の乗務員にインタビューした模様によりますと、「着陸予定の30分前に激しい揺れがあった」「着陸前機内サービスの後片付けをしていたため、CAは着席していなかった」「乗客もシートベルトサインが点灯していなかったため、離席している人もいた」「後部キャビンにいた人が怪我をした」 という内容でした。

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~クリアエアタービュランスとは違い、充分予測できたはず~

コックピットでは、レーダーにも前線が映り、雷を伴う台風7号が接近しているという情報は、充分得られていたはずです。        私の乗務経験から言えば、通常は着陸20~30分前に、機内サービスをすべて終了させるという段取りであっても、このようにウェザーが悪いということが初めからわかっている場合は、サービス時間を繰上げるか、中止するか、していました。食事サービス等は表面的には終了しても、乗客は必ずトイレを使用しますし、乗務員(CA)は、着陸に備えてギャレー内の片付けなどがあり、不測の揺れに備えて『全員着席』には時間を要するのです。

~驚きました・・・・。~

この天候が予知されている中で「着陸30分前にベルトサインが点いていない。なぜ、無理をして食事サービスを通常通りにおこなっていたのか」ということに、驚きました。私にとっては、信じられないことです。レーダーにも映らない気流のぶつかり合いによって生じるCAT(クリアエアタービュランス)は、予測は不可能ですので、この不意の揺れから身を守るには、ベルト着用サインが点いていなくても、航行中は常に、座席ベルトを軽くでも締めておくしかありません。しかし、今回のように充分「揺れ」が予測できるのになぜそうした行動をとらなかったのかという点には、大きな疑問が残ります。

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~あらためて「安全」と「サービス」の関係に~

これは、エアラインとしての姿勢の問題にもかかわることですが、「安全最優先」とか「安全第一」を唱える一方で、「乗客からサービス上のコンプレインが出ると困るから」「サービスを中止したりすると面倒な報告書を上げねばならないから」などということで、「営業に目を向けた危険なサービス」にコントロールの緩みがあってはならないと思います。

現実に、私は日本に帰着して会社から白い目(結果的にやれば出来たのでは・・)で対応されようと、「サービスのクォリティーでは絶対負けない」しかし機内においては「乗客乗員の安全第一」ということを断固として貫いてきました。このことで、時にはコックピット(操縦室)と激論になったこともありましたが、タービュランスによる犠牲者は、乗客は勿論、乗員からも一人も出したことはありません。余談ですが、機内の揺れ方は前方と後方のキャビンでは、天と地の差があります。ファーストクラスでは、仮に陶器のカップ&ソーサーでコーフィーをサービスしていて、「かたかた」というくらいだとすると、後方つまりエコノミークラスでは、コーヒーカップがひっくり返っていると思われて良いと思います。特に後方は小さくがたがたと揺れ更に魚が尾を振るようなヨーイング状の揺れも伴うのです。怪我を負う場合、乗務員でも後方キャビン担当の者が多いのもこのことによります。

~飛行機は、対応さえ間違わなければ、安全な乗り物です~

トラブル続きの「日本の空」ですが、言葉にした「安全最優先」を具体的に実践し、積み重ねてさえいれば、航空機は極めて「信頼性の高い」乗り物です。コックピット(操縦室)に疲労が蓄積増大するようなマニングを組んだり、見かけばかりの機内サービスで、CAの休憩する暇もなく働かせたり、完璧にして飛行機を送り出したいという整備の思いに水を差すような整備システム・外注化などが、多くのトラブルを生み出しているに過ぎません。

夏休み本番、海外国内とも、「笑顔で元気に」旅行ができるよう、私は「航空の番人」としてあらゆる事態をウォッチし、警告含め意見を述べさせていただくつもりです。

<乱気流>成田着のトルコ機で7人けが

 8日午前10時50分に成田国際空港に到着したイスタンブール発のトルコ航空50便(A340―300型機、乗客191人、乗務員13人)が着陸直前に乱気流に巻き込まれた。成田国際空港会社によると、乗客5人と客室乗務員2人の計7人がけがを負った。けが人のうち症状の重い3人は近くの病院に運ばれ、手当てを受けている。
 トルコ航空によると、けがをした乗客に日本人が複数人いるという。同機は同10時25分ごろ、高度を下げながら飛行中、乱気流に巻き込まれて機体が揺れたという。【柳澤一男】
(毎日新聞) - 8月8日13時12

                                   

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