2006.08.15
テロ対策への提言、再び!

ロンドン、ヒースロー空港とアメリカ、ニューヨーク・ワシントンなどを結ぶ大西洋路線で計画されていた『テロ』の内容が、英国「MI5」はじめとした警察・調査機関によって次第に明らかになってきました。
14日の英・米の発表では、旅客に対しての『セキュリティー』については、機内持ち込み手荷物が1個を認めると言う点で、フェーズが緩和されたものの、「リキッド(液体)・ジェル」などは依然持込を禁じられている状況です。
第一に、新たな「テロリスト・ハイジャッカー達」は、金銭や逮捕されているテロリストの解放などの要求もせず、ひたすら『自爆』をめざし、自らの生還を期していない攻撃に出ていることが特徴です。従前と違う新たな側面です。
第二に、こうした攻撃は、「航空機」の搭乗を許してしまえば、手の尽くしようがないということです。
従って、搭乗排除のための「警備施策」と「体制」が、最大の決め手となります。今回の計画が「未然に防止」出来たのは、この点で英国の関係機関が教訓を生かした結果と思えます。
さて、日本の「民間航空機に対する爆弾テロ・ハイジャック」などに対しては、どういう実情にあるのでしょうか。
私は、以下のような点で「早急に改善すべき問題」があると思います。
1.警察庁、国交省航空局、空港会社、航空会社の間で、「責任の明確性」と「装備」について、充分なティームワークが取れているだろうかということです。例えば、過去、空港・航空会社関係者が、不正出入国者に対し、手を貸した事件などを想起すると、その対策は万全なのだろうか。縦割り行政の弱点は、改善されているのだろうか。(警察庁は、空港ごとに危機管理官を配置などの施策を行ってはいますが。セキュリティー機能改善にどう寄与しているかなどは、わかりにくい状況もあります。)米国では、9.11以来、「国土安全保障省」という新たなすべての情報を管理コントロール出来る機関を設けました。
2.「不審者を搭乗させない」と言うことが、基本であり最大の防止策なのですが、これに対応する体制は?といいますと、「不審者を見抜く豊富な体験を持ったスタッフの目」が大事です。搭乗旅客の流れとしては、「エアラインのチェックインカウンター」→「警備員によるセキュリティーチェック」→「エアラインサテライトでのパスポート・ボーディングパスのチェック」→「航空機に足を踏み入れた際の客室乗務員による搭乗案内とチェック」とフローします。つまり、少なくとも4回は、搭乗客の様子を「人間の目」でもチェックできるわけです。こうした状況下で、エアラインは、殆どの場面が経験に薄い下請け子会社のスタッフ、警備は、主にエアラインと空港会社が委託した警備会社(警察ではありません)まかせ、という実態の上、人員配置数と業務繁多の関係は、問題とも言われています。
3.日本の航空会社・航空機が外地にある時、どこまでこうした「管理」ができているのだろうか。
世界の情勢が「民間航空」に直撃される現状の中で、「更なる強化」を願うものです。
【報道】
旅客機テロ計画の実行役、乳児連れでの自爆を準備
【ロンドン=渡辺覚】13日付の英日曜大衆紙サンデー・エクスプレスなどは、英捜査当局幹部らの話として、10日摘発された旅客機テロ計画で、実行役が生後6か月の我が子とともに旅客機へ乗り込み、子供を道連れに自爆テロを行う計画だった疑いがあると報じた。 同紙などによると、「子連れ自爆テロ」を計画していた疑いを持たれているのは、ロンドン東部で10日逮捕されたパキスタン系の無職男性(25)と同妻(23)のカップル。3年前に結婚した2人は、爆発物を哺乳(ほにゅう)瓶に仕込んだ上で、赤ちゃんを隠れミノに3人で機内に乗り込み、旅客機を爆破させる準備をしていた疑いが強いという。
英情報当局の高官は、サンデー・ミラー紙に対し、「事態は、身の毛がよだつ新たなレベルに達している」と語った。(読売新聞) - 8月14日14時2分更新
コメント
コメントを書く
トラックバック
この記事に対するトラックバックのURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/26612/11442516
この記事へのトラックバック一覧です:
Copyright (C) 2001 - 2004 Hideshima Issei All rights reseved. p>
航空評論家 秀島一生のblog