2006.02.28

JALが果たさねばならないことは!

~誰が「社長になるか」というより、

「世界一の安全」「世界一のきめ細かいサービス」を

  取り戻すには、具体的に「何を手直しするか」ということです~

人事面での問題で、今「JAL」は、大きく揺れています。      この中で一般論として「今こそ全社が一枚岩にならなければいけない時にこんなことをしていてよいのか」という論調を各方面からたびたび耳にします。耳にやさしいこのフレーズではありますが、これほど「JAL」の状況を直視していない言葉はありません。

「安全を軽視するコスト削減」を黙過してきた国交省でさえ、「事業改善命令」を出さねばならなかったほどの連続トラブルやミスの積み重ねでした。そして、形ばかりの「改善報告」のもとでは、一向にイレギュラーは止まりませんでした。航空機を運航する直接の現場である、「整備」「運航」「客室」から何十年来挙げられている「重大な問題」に正面から応えることもしない訳ですから、当然のことながら「事態は全く改善されず」、再度の改善追加命令が出されていました。それでも、トラブルは止まっていません。

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テレビ朝日「報道ステーション」2月22日でコメント致しました。

現場の声を、尊重せず、「安全に直接かかわる場面に、容赦なくコスト削減してきた」結果は、ナショナルフラッグキャリアとして何十年にわたって築き上げてきた「JALへの社会的信頼」、社内的には、「JALで仕事をすることへの誇り」さえ奪ってきているように思えます。「一枚岩」になれない環境が長い間続いているからこそ、こんな事態になっているのではないでしょうか。本末転倒のようなフレーズは、利用者に迫る危機を正確に捉えているとは思えません。

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この一瞬も、翼は世界を飛んでいる・・・。

また、一般論的に「ヒューマンエラーが問題だ」ということも言われています。「有識者会議=安全アドバイザリーグループ」からも「開かれた社風・風通しのいい組織」という提言がありました。「全社一丸となって・・・。」などというスローガンや「精神論」ではなく、具体的に「何を改善すればそういう現場」に立ち戻れるのかを「提起」できなければ、意味がありません。

3月2日に、見直しをされたという「経営中期計画」が発表されるとのことです。効率性を高めるための減便や、運航休止路線があるのは仕方のないことでしょう。もっとも注目すべき点は、整備で言えば、「委託や外国への整備外注を、整備の質を高めるために自社整備へと戻す方向性が出される」とか「故障を直さなくても飛んでいいというようなキャリーオーバースタンダードをより厳しいものにする」など利用者に「ガラス張り」で改善の方向が見えるようにすることが、強く求められているのではないでしょうか。このことを、JAL経営陣は自覚しているかが大変心配です。

トラブルやミスが続くなか、人事の紛争がある中、「翼は、一瞬も休めることなく世界を飛んでいます」。乗客の命を預かってです。「誰がなるのか」ではなく「どんな有効な安全への抜本的な対策を持った者」が責任者になるのか、が大事です。私も利用者の立場に立って「しっかりと」見守り、意見を述べていかなければいけないと考えています。

~それにしても、責任ある社外重役の発言とは、思えないのですが~

私の考えでは、社外取締役の存在価値というのは、社内だけでは客観的になりにくい要素があるので、社外からチェックの目をいつも光らせることと思っていました。こういう紛争が起きるまで「何も知らず」「何もしてこなかった」ということであれば、JALの報酬を受けていたことをまず恥じて、反省すべきかと思います。しかし、報道(読売新聞インタビュー)で知る限り、諸井氏の発言では、その責任を横において「現社長体制を支持する」で始まり、他人事のように「連続ミスはけしからん」と言う一方で、安全阻害要因になっている可能性のある「コスト削減」が「中途半端だ」とけしかけたり、挙句の果てには「双方でよく話し合いなさい」などと述べていました。最新では、語調も変化して、「社長は辞任すべきだ」などとも言っています。「三越岡田社長のケースなど」を例に出されていましたが、公共の交通機関としての航空のあるべき姿はなにかということに、大きなずれが生じているように思えて仕方がありません。

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