2005.04.26

「手厚い整備」「厳しい基準」は、 いつしか「雲の彼方」に・・・・・!

 (59)    

「ウチの飛行機は、安全です。」の看板~

”何年も何万時間も飛行していて、見かけは新しくないシップ(飛行機)でも、「部品」はいつも新しいのです。たとえ、何の故障をしていなくても決められた時間が来れば、部品は交換する。我が社は、そういう整備をしているのです。”
空を飛び始めてまもなく、会社から先輩からこう教わった私は、実際に機内で旅客から「キミんとこの飛行機、安全は、大丈夫かね。」などと言われようものなら、胸を張って「安全です。なぜなら・・・」ととうとうと説明したものでした。1970年代も半ばに入ると、「オン コン システム」という整備方式に変わりました。これは、On Condition System の略で、簡単に言えば「故障してもいない部品を換えてしまうのは、もったいない。故障したら部品を換えればいいではないか」という方式です。なにやら横文字で近代的な装いをしていますが、何のことはありません。「手厚い整備」から「コストを削る整備」へと変わったのでした。

思えばこの時から、「安全のためには、コストはかける。考えられる不安全要素は徹底して取り除く。旅客からの信頼を失えばすべてがゼロになる。」という全社的に統一された思い入れは、「安全も大事だけれど、追求してもきりがない。利益を上げるためには、最低基準をクリアしていればよい。パイロットや整備の現場の者も、常にコストマインドを考えよ。」
   という風に変わっていったのでした。

JALの最高責任者(CEO)に就任した新町氏は、
航空局への安全改善策を提示する際に、「定時性を重んじるばかりに安全性を軽んじた。」という反省と共に「自分が入社した頃は、安全については、臆病者といわれる勇気を持て!という社是のなかで育った。」 とも語っていたそうです。かつて「事故ゼロの日本航空」を全社的『PRIDE』にしていた時代(とき)、私と同じく「うちのフライトは安全です!!」と胸を張れた時代を懐かしんだことと推察いたします。

その思いが実るように「勇断と決意」で改善を成し遂げていただきたいと思います。

次は、「キャリーオーバー スタンダード」「保安要員より物品販売員」などについてお話しする予定です。

人気blogランキングへ

コメント

コメントを書く






トラックバック

この記事に対するトラックバックのURL:

この記事へのトラックバック一覧です:

Copyright (C) 2001 - 2004 Hideshima Issei All rights reseved.