2004.12.06

「羊羹」は、甘くなかった!

~ホノルルからNARITAのことでした~

youkan.jpg米分の羊羹


今は、寂しくなってしまいましたが、かつては「エコノミークラス」の食事も、ボリューム豊かでした。特にドル箱路線だった、ハワイ線。ハワイからの帰り便では、普通の食事のトレーに加えてサブフードと称して、お稲荷さんや巻き寿司などがついていたものでした。世界がまだ遠いと感じていた頃、帰りの機内の和食は、旅客のさとごころに応えるには十分でした。
さて、では、同じハワイ帰り便でも、ファーストクラスのお話です。ここはクラスも違うので、食事のコースの後半には、デザートがあります。フレッシュフルーツから、アイスクリーム、和風の甘味など・・。NARITA発の場合は、甘味も仕入れたばかりの和菓子です。しかし、ハワイから帰りの便ではそうは行きません。そのために、高級「羊羹」を搭載し
、切ってサービスする手順になっていました。食事も終わりに近ずき、デザートです。

★旅客「和菓子がいいな。和菓子をちょうだい!」
☆CA 「申し訳ありません。ハワイからは、和菓子は搭載しておりませんが、羊羹ならございます。
     いかがでしょうか。」
★旅客「しょうがないなぁ。仕方ない、羊羹で我慢するか。和菓子を楽しみにしてきたのに・・・ぶつぶつ・・・・。」
☆CA 「申し訳ございません。羊羹をすぐお持ちいたします。」

CAはギャレーに戻り、羊羹の収納場所を探しますが、あるべきところに羊羹が見当たらないではないですか。あせってあちこち探してもどうしても見つかりません。途方にくれましたが、旅客に事情を話して許していただくしかないと考えて、旅客のもとへ赴きました。

☆CA 「重ねまして、大変申し訳ありませんが、ハワイでの搭載漏れがありましたようで、羊羹がございません。
 なにか、他のものではいかがなものでしょうか。」
★旅客「何言ってるんだー!自分で勧めたんだろう。それなのにないとはどういうことなんだ!X○X○・・・」
      「もういいっー!チーフパーサーを呼べーっ。」

という顛末となりました。もう羊羹を頭に浮かべて食べるばかりの心構えにあった旅客の気持ちも判らないではありません。   チーフパーサーは、ひたすらあやまること3時間。 しまいには、「私で出きること、機内でできることなら何でもいたしますから、どうぞ申し付けてください。」とお願いして土下座です。

CAの決定的な過ちは、「簡単なことですが、羊羹をお薦めする前に、搭載されているかどうかを確認すべきでした。ただでさえ、日本出発時と同じサービスが当たり前という不満を持っていることがわかっていたわけですから。しくじればトラブルを複雑化することは目に見えています。」
更に、この旅客はいわゆる「UUU」旅客(社内の隠語でしたが、「うるさくてうるさくてうるさくて」の略だったようです。(ユーユーユーといっていました。)という事前のインフォメーションが入っていることで、チーフパーサーから「対応には気をつけるように!」と注意までされていたのです。

さて、この結末は、このチーフパーサー、他のクルーを先に返して、一人で何十個ものダンボールを通関するお手伝いをして、車に運ぶことまでやり遂げました。
さすがの「UUU」も、「いや~ぁ。ありがとう。また、一緒したいね。」と肩をたたくに至ったということでした。

「どんな小さな問題でも、対応次第では大トラブルになる」という見本のような出来事でした。

さて、皆さんは、今、どの立ち位置で読まれているでしょうか?

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