2004.07.27

星降る夜に!(39)束の間の寒暖に、『季節がなくなる・・・。』


    ~フライトクルーの切ない『浮き草』模様。
                         あなたならどうする?~

気象観測でよく使われる言葉に「定点」というのがあります。1ヵ所で腰をすえて観察することです。この点でフライトクルーの生活を表すとすれば、数日の現地ステイを重ねながら移動してゆくさまは、根を持たない「浮き草」のようでもあり、「永久移動」をしながら世の中に触れていく
ことしかできません。従って、世の中の重大な動きや、系統的に観ていなければ理解が難しい問題などには、大きなハンディキャップを持つわけです。平均的には国際線クルーの日本滞在は月に10日程度です。ここであえて詳しく説明しますと、クルーの中でもコックピットクルー(以下CCと表記)の場合は、機種や路線別でのライセンスによってフライトする方面が限定されます。
例えばヨーロッパ、アメリカ、東南アジア、近距離東南アジアなどの区分けです。月3~4回のフライトが「ロンドンとパリだけ」とか、「タイやベトナムのことならおまかせ。だけどアメリカにもヨーロッパにも行ったことがないんだ。」ということにもなります。
昇格や新たなライセンス取得などで変わっていくものの、キャビンクルー(以下CA)よりは、一定期間「ローカルに定着性」があるだけ、その国の歴史や文化への造詣を深めていける素地には恵まれています。この一方、CAの場合は、現状では国際的なライセンスがあるわけではないため、基本的に機種別の訓練さえ受けていれば、「世界中どこでも飛べと言われば・・」飛ばなくてはなりません。「Throughout the world」なのです。これは「世界中どこでも行ける」である一方「世界中どこでも行かねばならない」でもあり、「浮き草」になりやすい根源でもあるのです。
さて、前が長くなりましたが、私の30年フライト生活では、「花」といえば「桜」、「桜」の満開を見ることができたのは片手で数えられるくらいの回数しかありませんでした。つぼみのときに日本を離れ、帰ってきたときには、すっかり散っていた、私の感傷にはお構いなく「世の中」も「季節の流れ」も何事もなかったように進んでいるのです。ことほどクルーには切ない側面もあるのです。

この夏、酷暑・猛暑・大暑は、小泉支持率36%の数字を上回る39~40度という「観測史上初」という冠までつけてやってきました。雨のない「梅雨」に作物は大丈夫なのだろうか、昨夏のパリのように弱きものの「人命」に触ることがなければよいが、と心配しながら大地の生活をしておりますが、豪雨と酷暑の異常性には自然からの「ウォーニング」が織り込まれていると受け止めたいと思います。
次の機会には、「浮き草」の環境でもこんなに「Smart」になれるというお話でもいたしたいと思います。

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