2003.03.10

ドラマ「GOOD LUCK」を見て所感!(2)

3月9日 オンエア- を見て感動でした。
第一に、業界の者として、細かな問題(ドラマを盛り上げる上で必要な舞台仕立てには、後で記すようないくつかのサジェスチョン)は、あるものの航空を舞台にしたドラマとして、脚本のよさ、俳優の皆さんの熱演(特に木村拓哉さんのパイロットとしての演技)があって、これほど違和感なく見ることが出来たことは、はじめてであり、そのことに感動です。
単に、憧れの職場と言うことに乗って、面白おかしく描くというよりも、基本にヒューマンな題材が敷かれていることが、そのように感じさせるものと思います。第二に、みていて不自然に感じたことが、かなり直されていることです。

【サジェスチョン】

★今回のことでは、ありませんが、前オンエア-のなかで、新海コーパイロットが旅客に対して、英語のアナウンスをする際に、最後に「good luck」と入れていましたが、これはおかしいと感じます。「have a good time」あるいは「have a nice flight」が自然でしょう。乗客を安全に運ぶ使命・責任をもつ者がgood luck では、大変、無責任に聞こえます。

★ドラマの構成上、やむを得ないことだったのでしょうが、コックピットクルーとキャビンクルーがいつも一緒に飛んでいると言う設定は、無理がありすぎです。全日空ってそんななの?という誤解さえ与えかねません。今回の中では、黒木さんが、大連から、新海コーパイがソウルから帰着し、オペレーションセンター(空港内オフィス)で出会うと言う設定がされており、リアルでした。

★堤さん演じる香田チェッカー(監査)が、休んでいたことが事故の原因かのような描き方に、そんなことを言ったらパイロットは病気をしないで生活できるのか、と心配をしていましたが、今回の中で、黒木さんの口からは、「事故を起こした香田さん」のような発言はあったものの、整備士柴咲さんにこれを、否定させており、ほっとしました。
 乗務を仕事とする者の常識としては、健康の自己管理は当然ですが、病気になった場合は、その症状をよく把握し、勇気を持って早めに休まざるを得ないことを、会社のスケジュール担当に知らせることです。このことが、悪影響を最小限に押さえることになります。無理は、しないということです。あくまで、乗客の命 を預かっているのですから。
段田さん演じる大田チーフパーサーのセリフですが、もともと、全日空には、男性客室乗務員がいなかったこともあるので、わからないのでしょうが、コックピットクルーとの会話の語調が実におかしいものがあります。
 操縦と客室の別はあっても、どちらのクルーも、乗客をA地点からB地点まで「安全にかつ快適に運ぶ」仕事を分担しながら、チームワーク良く成し遂げてゆく点で平等です。コックピットと言えども、旅客ではなく、ましてや旅客以上であるわけがありませんが、大田チーフパーサーのコックピットクルーに対する物言いは、馬鹿丁寧というか、卑屈と言うか、過ぎるものがあります。
 これでは、業界以外の方に、「パイロットは、殿様か」と言う誤解さえ与えかねません。

★前回ですが、タービュランス(気流の悪いところを通過中に、飛行機がゆれる)のときに、客室乗務員も着席、という設定でしたが、このとき内山さん演じるCAが、キャーと言う悲鳴をあげました。あんな、ごく日常的にある状況下で悲鳴をあげて、乗客に無用な不安を与えるようなCAは、存在しません。
 どこの航空会社でも、すぐ乗務停止とされてもおかしくない行動です。
 CAの皆さんも毎フライトごと命がけの気持ちをもって真剣に仕事をしていることですから、いくらドラマといっても、ちょっと馬鹿にされている心地がするのではないでしょうか。

★前回オンエア-の分ですが、香田監査から当該便のキャプテンが、成田/バンコックでキャプテン失格を言い渡され、バンコックで悩んだ後、成田到着後に退役することを、バンコック出発前に、明らかにしたというくだりですが、パイロットにこのようなストレスがかかることを、全日空では、本当に行っているのでしょうか。監査(査察)の結果は、全フライト終了・帰着後に行うのが、常識と思えるのですが・・。ドラマと言っても、今後の旅客に無用な不安を投げかけることは、避けたほうが良いと思われますが・・。

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